世界経済を揺るがす大きなうねりの中で、日本のものづくりを支える製造業がかつてない局面を迎えています。国際協力銀行(JBIC)が2019年11月27日に発表した国内製造業への最新の動向調査によると、なんと全体の45%に及ぶ企業が、現在進行している米中の貿易摩擦によって「収益が減少する」と予測していることが判明しました。
今回の調査は、海外展開を行う日本の主要メーカー555社から回答を得たもので、その切実な数字が業界に衝撃を与えています。特に化学や電機、機械といった幅広いセクターにおいて、関税の引き上げや特定の企業に対する取引制限が重い足かせとなっているようです。世界最大の二大経済圏が衝突することで、日本のサプライチェーンは大きな再編を余儀なくされています。
ここで注目すべきは、単なる貿易量の減少だけでなく、「取引制限」という言葉が持つ重みでしょう。これは特定の国や企業とのビジネスが制度的に阻まれることを指し、製造業にとっては原材料の調達ルートや製品の供給先が突如断たれるリスクを意味します。SNS上でも「これからの就職や転職先選びに影響が出そう」「コスト増が製品価格に転嫁されないか不安」といった声が相次いでいます。
製造業の未来を左右するグローバル経済の分断
私は今回の調査結果を受け、日本企業がこれまでの「グローバル化=コスト削減」という単純なモデルから、リスク管理を最優先する新しい段階へ移行せざるを得ない状況にあると強く感じます。関税引き上げは直接的に利益を削りますが、より深刻なのは先行きが見通せない不透明感そのものに他なりません。
不確実な情勢が続けば、企業は新たな設備投資や研究開発に対して慎重にならざるを得ないでしょう。しかし、こうした逆風の中でも、生産拠点の分散や技術革新によって活路を見出す動きも出始めています。2019年11月28日現在の厳しい現状を直視しつつ、日本が誇る高度な技術力がどのようにこの荒波を乗り越えていくのか、注視していく必要があります。
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