【八十二銀行が挑む新常態】銀・証・リース一体型店舗で実現する「究極の総合金融サービス」とは?

長野県に根差したリーディングバンク、八十二銀行が今、これまでの銀行の常識を覆す大胆な店舗改革へと舵を切っています。2019年11月18日、同行は長野県中野市に、銀行・証券・リースが一つ屋根の下に集結した「総合店舗」である新中野支店をオープンさせました。

この試みは、単なる店舗の建て替えではありません。従来の銀行業務に加え、資産運用を担う「証券」、設備の導入を支援する「リース」の機能を一体化させることで、お客様が抱える多様な悩みを一箇所で解決する「ワンストップサービス」を具現化した画期的な挑戦なのです。

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マイナス金利の荒波を越える「グループ連携」の真価

現在、日銀によるマイナス金利政策の長期化により、銀行が本来の貸出業務だけで利益を上げることが極めて難しい状況にあります。「マイナス金利」とは、民間銀行が日銀に預ける預金の一部にマイナスの金利を適用する仕組みで、銀行にとっては収益を圧迫する大きな要因です。

こうした逆風の中、八十二銀行は2019年3月期時点で銀行本体への収益依存度が高いという課題を抱えていました。そこで、2020年4月までにはリースやカード子会社の完全子会社化を予定しており、グループ全体で稼ぐ力を高める「連結経営」の強化を急ピッチで進めているのです。

SNS上では「銀行でリースの相談までできるのは、経営者としてありがたい」「証券会社は敷居が高いけれど、いつもの銀行内なら相談しやすい」といった、利便性の向上を歓迎する声が目立ちます。まさに顧客のニーズを捉えた戦略と言えるのではないでしょうか。

スマートな効率化で未来のサービスを支える

同行が推進するのは、攻めの戦略だけではありません。店舗の中に別の店舗を統合する「店舗内店舗」方式の導入や、他行とのATM共同利用など、徹底したコスト管理も並行しています。これにより、2019年3月期の経費は10年前と比較して約1割もの削減に成功しました。

私は、この「効率化」と「専門性の集約」の両立こそが、地方銀行が生き残るための唯一の正解だと確信しています。人口減少が進む地域社会において、ただ拠点を維持するのではなく、限られたリソースを質の高いコンサルティングに再配置する姿勢は、他の地銀の模範となるでしょう。

八十二銀行は、2023年3月期までに業務効率を示す指標であるOHR(経費率)を60%未満に引き下げる高い目標を掲げています。2019年10月末時点でATM拠点を適正化しつつ、顧客満足度を維持する同行の挑戦は、地域経済の新たな希望となるに違いありません。

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