【2019年最新】東京製鉄が12月鋼材価格の据え置きを決定!海外市況の下げ止まりと今後の鉄鋼需要の行方

国内電炉メーカーの雄である東京製鉄は、2019年11月18日に重要な価格戦略を打ち出しました。同年12月契約分における鋼材の販売価格を、前月である11月の設定から動かさず、全品種で据え置くことを決めたのです。この判断により、同社の価格据え置きは2カ月連続となりました。

現在、世界経済の先行きには米中貿易摩擦の影響などもあり、拭いきれない不透明感が漂っています。しかしその一方で、これまでの急激な価格下落に歯止めがかかる兆しが見え始めてきました。同社はこうした足元の変化を慎重に見極めるため、今回の据え置きを選択したと考えられます。

具体的な契約価格を確認すると、建材として広く使われるH形鋼は1トン当たり8万3000円を維持します。また、自動車や家電の材料となる熱延コイルは6万7000円、船舶や橋梁に用いられる厚鋼板は7万7000円という価格設定が、12月も引き続き適用される見通しです。

今回の発表を受け、SNS上では「ようやく市況が落ち着くのか」「建設コストへの影響を注視したい」といった、業界関係者からの切実な声が上がっています。長らく続いた弱含みの展開から、潮目が変わるタイミングを多くの市場参加者が探っている様子が手に取るように伝わってきます。

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アジア市場の反転攻勢とメーカーの採算意識

これまでアジアの鉄鋼メーカーは、需要の減退を背景に値下げ競争を余儀なくされてきました。しかし、過度な安売りによって採算割れ、つまり製品を作れば作るほど赤字が出る苦境に直面しています。こうした限界を前に、直近では販売価格を引き上げようとする動きが活発化してきました。

東京製鉄の今村清志常務は、海外市況について「急激な値下がりに対し、多くのメーカーが行き過ぎだという共通認識を持ち始めている」と鋭く分析しています。この発言からは、底打ち感への強い期待が伺えるでしょう。底打ちとは、相場が下落しきって上昇に転ずる局面を指す言葉です。

編集者としての私の視点では、今回の「据え置き」は単なる現状維持ではなく、反転攻勢に向けた「様子見」の側面が強いと感じます。グローバルな供給過剰が解消され、適正なマージンが確保される健全な市場環境へ戻るかどうか、まさに今が鉄鋼業界にとっての正念場と言えるはずです。

今後の焦点は、海外での値上げの動きが日本国内の流通価格にどこまで浸透するかという点に集約されます。2019年も残りわずかとなりますが、この12月契約価格の維持が、来たる2020年の鉄鋼市況を占う上での重要な試金石となることは間違いありません。

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