米中貿易戦争の真実!ジェトロ理事長が語る「完全な分断はない」経済の未来予測

2019年12月02日、世界経済を揺るがす米中対立の渦中で、日本貿易振興機構(ジェトロ)の佐々木伸彦理事長が、今後の国際貿易の展望を鋭く分析しました。現在、世界貿易機関(WTO)の機能不全が叫ばれるなど、ビジネスを取り巻く環境はかつてない緊張感に包まれています。SNS上でも「これからの日本企業はどう立ち回るべきなのか」といった不安の声や、「米中のハイテク覇権争いの着地点が見えない」という困惑が広がっているのが現状です。

WTOによる2019年の世界貿易量見通しは、当初の2.6%増から1.2%増へと大幅に下方修正されました。ジェトロがアジアの日系企業約6000社を対象に行った調査でも、貿易戦争が生む不確実性によって、投資や事業拡大への意欲が冷え込んでいることが浮き彫りになっています。関税問題にはいずれ何らかの決着がつくでしょうが、技術覇権を巡る深層の争いは今後も続くはずです。企業の皆様にとって、先行きの不透明な状況はしばらく継続すると覚悟する必要があるでしょう。

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デカップリングの限界と日本の進むべき道

注目されるのは、米中経済が切り離される「デカップリング」の行方です。デカップリングとは、経済や技術の繋がりを遮断し、相互依存を解消することを指す専門用語です。佐々木氏は、中国が技術的に高度な成長を遂げた今、完全な分断は現実的ではないと指摘します。米ソ冷戦時代とは異なり、デジタル技術の進歩で両国は深く結びついているからです。安全保障に直結するハイテク分野などの一部を除き、経済的な相互依存関係は維持されるとの見解を示しています。

このような情勢下で、日本は非常に難しい舵取りを迫られています。安全保障面では米国との同盟を重視し、核兵器転用などを防ぐ外為法による厳格な管理が不可欠です。しかしその一方で、日本企業にとって中国は無視できない巨大市場であり、ビジネス面での連携を深めることも重要でしょう。私は、日本が米中どちらかを選ぶという「二者択一」の論理に陥るのではなく、独自のポジションを確立して「経済と安全保障の最適解」を模索すべきだと考えます。

自由貿易の再構築と日本のリーダーシップ

明るい兆しもあります。日米貿易協定によって、自動車産業への追加関税という懸念が払拭され、産業界には安心感が広がりました。また、2018年12月30日に発効したTPP11(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)も、間もなく1年を迎えます。カナダやベトナムとの間で関税ゼロの取引が可能になり、部品の融通がスムーズになった点は大きな成果です。米国不在の中で日本が主導権を握り、自由貿易の枠組みを守り抜いた意義は極めて大きいと言えます。

一方で、2019年12月10日にはWTOの上級委員が任期切れとなり、紛争解決機能が失われる恐れがあります。これは司法機能が失われることを意味する由々しき事態です。インドが難航を示唆するRCEP(東アジア地域包括的経済連携)の交渉も含め、アジア全域のサプライチェーンを守るために日本の粘り強い交渉力が試されています。編集者として私は、日本がルールメーカーとしての地位を確立し、世界貿易の公平性を守る旗振り役になることを強く期待しています。

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