2019年10月31日、群馬県の静かな街並みに華やかな風が吹き抜けました。日本貿易振興機構(ジェトロ)の粋な計らいにより、2019年度のミス・インターナショナル世界大会に出場するオーストラリアやスウェーデン、ドイツ、スペイン、そして台湾の代表5名が、群馬県を訪れる特別なツアーが開催されたのです。
彼女たちが注目したのは、近年世界中で関心が高まっている「ビーガン」向けの食文化です。ビーガンとは、肉や魚だけでなく、卵や乳製品、ハチミツといった動物由来の食品を一切口にしない完全菜食主義を指す言葉で、健康志向や環境保護の観点から欧米を中心にライフスタイルとして定着しています。
世界を魅了した群馬産食材のポテンシャル
一行が訪れたのは、前橋市に店を構えるビーガン料理の名店「あわたま」でした。ここで提供されたのは、群馬県が誇る新鮮な農産物をふんだんに使用した、デザートを含む全5品のフルコースです。地元の恵みを活かした料理の数々に、美の親善大使たちは驚きと喜びの表情を隠せなかったようです。
スウェーデン代表のパウリナ・キエルチェヴスカさんは、「本当に美味しくて感動しました。群馬の食材は、世界のビーガンたちに自信を持ってアピールできる力を持っています」と熱く語ってくれました。この言葉は、単なる社交辞令ではなく、豊かな土壌で育まれた野菜の力強い旨味を実感したからこその本音と言えるでしょう。
代表5名のインスタグラムのフォロワー数は、合計で10万人を超えています。彼女たちが美しい料理や風景をリアルタイムで発信すると、SNS上では「日本にこんなに美味しそうな菜食料理があるなんて!」「群馬に行ってみたい」といった驚きと期待の声が次々と寄せられ、大きな反響を呼びました。
SNS発信が切り拓く地方創生の新たな形
同日には、ぐんまフラワーパークでのバラの特別鑑賞も行われ、群馬の自然美も存分にアピールされました。私は、このようなインフルエンサーによる発信こそが、地方の隠れた魅力を世界へ届ける最短ルートであると確信しています。伝統的な観光地以外にも、食の多様性という武器があることを示した意義は大きいでしょう。
群馬県はこれまで「すき焼き自給率100パーセント」を掲げるなど、農畜産物の豊富さを誇ってきました。そこに「ビーガンの聖地」という新たな付加価値が加わることで、多様な文化を持つ外国人観光客にとって、より一層魅力的な目的地へと進化していくはずです。今回のミスたちの訪問は、その輝かしい第一歩となったに違いありません。
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