エアアジアXが黄金路線に参入!シンガポール便の発着枠取得で見えた収益改善のシナリオ

2019年11月12日のマレーシア株式市場において、格安航空会社(LCC)の雄であるエアアジア・グループ傘下で長距離路線を担う「エアアジアX」の株価が急伸しました。終値は前日比6.06%高の0.175リンギを記録し、投資家からの熱い視線が注がれています。この上昇の背景には、同社が11月11日に発表した戦略的な業務合意が深く関わっているのです。

今回の発表によれば、エアアジアXは関連会社であるエアアジアから、航空機が空港を利用できる権利である「発着枠(スロット)」を2枠取得することになりました。この合意は、単なる権利の譲渡に留まらず、そこで生み出された利益を両社で均等に分配するという、非常にユニークで合理的な内容となっています。SNS上でも「攻めの姿勢が感じられる」と期待を寄せる声が目立ちました。

注目すべきは、対象となる路線が「クアラルンプール―シンガポール間」であるという点でしょう。この区間は、エアアジアが手がけるネットワークの中でもトップクラスの収益性を誇る、いわば「ドル箱路線」として知られています。ビジネス客から観光客まで絶大な需要があるこの航路に、長距離用機材を持つエアアジアXがどのように食い込むのかが、今後の大きな見どころです。

エアアジアX側の試算によると、自社が保有する機材をより効率的に回転させることで、年間で約242万リンギ(日本円で約6400万円)もの新規利益を創出できる見込みです。契約期間はまず1年間とされていますが、状況に応じてさらに1年延長される可能性も示唆されています。今回の提携は、機材の稼働率を高めたい同社にとって、極めて実利の大きい一手と言えるでしょう。

編集者としての私見ですが、LCC業界の競争が激化する中で、グループ内のリソースを最適化する今回の手法は非常に賢明な判断だと感じます。長距離専門のエアアジアXが短距離の黄金路線を補完することで、グループ全体のシェアを盤石にする狙いが透けて見えます。投資家がこの「隙のない布陣」を好感し、買いを入れたのは極めて妥当な反応ではないでしょうか。

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