年齢を重ねるごとに増していく車の運転への不安を、一人で抱え込んでいませんか。警察庁は2019年11月21日、高齢ドライバーやそのご家族がより気軽に相談できる環境を整えるため、全国統一の専用相談ダイヤル「#8080(はればれ)」を新設すると発表しました。これまでは各都道府県によって電話番号が異なり、どこへかければ良いか迷う声もありましたが、この取り組みによってサポート体制が大きく前進することになります。
新しいダイヤルの名称は「安全運転相談」と名付けられ、2019年11月22日の午前10時からいよいよ運用がスタートします。覚えやすい語呂合わせの通り、相談者の心が「晴れ晴れ」とするような解決を目指しているのが特徴です。固定電話だけでなく、スマートフォンのような携帯電話やIP電話からも発信が可能となっており、外出先やご自宅からいつでもアクセスできる利便性が確保されています。
この番号へ発信すると、発信場所を管轄している都道府県警察の窓口へ自動的に接続される仕組みです。これまでは「運転適性相談」と呼ばれていた窓口ですが、より親しみやすく、ハードルを低くするために名称も変更されました。専門の警察官や看護師資格を持つスタッフが、認知症に関する受診の相談や、運転免許の自主返納手続きについて丁寧にアドバイスを行ってくれる心強い存在となるでしょう。
高まる事故のリスクと社会的な認知のギャップ
2018年に発生した75歳以上のドライバーによる死亡事故は460件に上り、免許人口10万人あたりの事故率は、75歳未満の層と比較して2倍以上という厳しい現実があります。重大なトラブルを防ぐためには、早期の相談が欠かせません。しかし、内閣府が2017年に行った世論調査では、こうした相談窓口の存在を知らなかった人が72%にも達しており、周知不足が大きな課題となっていました。
SNS上では「親に返納を勧めるきっかけにしたい」という前向きな意見や、「番号が統一されるのは助かる」といった歓迎の声が広がっています。一方で、地方では車が生活必需品であるため、「返納後の足の確保もセットで考えてほしい」という切実な要望も見受けられました。警察庁の担当者は、番号を調べる手間を省くことで、小さな不安でも躊躇わずに打ち明けてほしいと期待を寄せています。
個人的な見解として、この「#8080」の導入は、高齢者個人を追い詰めるのではなく、社会全体で安全を守るための「対話の入り口」として非常に価値があると感じます。運転を諦めることは生活スタイルの大きな変化を伴いますが、専門家に話を聞いてもらうだけで、本人や家族の心の負担は軽くなるはずです。悲しい事故を一軒でも減らすため、この新しい番号が日常に浸透していくことを切に願っています。
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