伝説のコメディミステリーが、ついに帰ってきました。2019年12月02日現在、オダギリジョーさん演じる霧山修一朗が、趣味で時効になった事件を捜査する「時効警察」シリーズが大きな話題を呼んでいます。開局60周年という節目に、奇跡的にキャストのスケジュールが合ったことで実現した今作は、往年のファンだけでなく新しい層をも虜にしているのです。
この作品の最大の特徴は、一話完結型でありながら、画面の隅々にまで散りばめられた「小ネタ」や「伏線」の多さにあります。一度見ただけでは気づかないようなシュールな仕掛けが満載で、思わず「もう一度確認したい」と思わせる中毒性があるのでしょう。SNS上でも「細かいネタを探すのが楽しすぎる」「霧山くんの脱力感が癖になる」といった声が続出しています。
見逃し配信が変えたドラマの楽しみ方
現代の視聴スタイルにおいて、見逃し配信の存在は欠かせません。リアルタイムの視聴率は6%台と控えめに見えますが、横地郁英ゼネラルプロデューサーによれば、録画視聴や配信を含めた「総合視聴数」は前作に匹敵する勢いだといいます。スマホでいつでも視聴できる環境が整ったことで、第1話からさかのぼって「追っかけ視聴」をするファンが急増しているのです。
視聴層にも興味深い変化が現れています。当初は前作を知る世代が中心でしたが、2019年11月半ばを過ぎたあたりから、若い女性層、いわゆる「F1層」の支持が急速に伸びています。ここで言うF1層とは、20歳から34歳までの女性視聴者を指すマーケティング用語です。流行に敏感な彼女たちが、この独特のゆるい世界観を「新鮮で面白い」と再発見した形ですね。
編集者としての私の視点では、この「ふざけきる勇気」こそが、今のテレビ界に求められているものだと感じます。12年前は斬新だった手法も、今では多くのフォロワーを生みました。しかし、一周回って本家が放つ「何を仕出かすかわからない緊張感のある笑い」は、予定調和なドラマに飽きた視聴者の心に、鋭く、そして心地よく刺さっているのではないでしょうか。
さらに驚くべきは、番組の熱量を支えるメディアミックスの展開です。通常、ドラマの関連グッズは3点ほどが一般的ですが、今回はなんと約30種類ものアイテムが用意されました。展示会の開催など、放送枠を超えてファンが作品世界に浸れる仕掛けが徹底されています。「昔の方が面白かった」と言われるリスクを恐れず、攻めの姿勢を貫いた制作陣に拍手を送りたいです。
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