【徹底解説】日本とアジア、攻め方は正反対?大手メーカーに学ぶ、2019年からの「賢い」グローバル戦略とは

2019年11月18日、日本の大手消費財メーカーが示す業績データから、非常に興味深い戦略の違いが浮かび上がってきました。国内市場では売上こそ横ばいなものの、着実に利益を積み上げる一方で、急速な発展を遂げるアジア市場では、薄利を厭わず凄まじい勢いでシェアを広げているのです。この対照的な経営姿勢は、一体何を意味しているのでしょうか。

ネット上でも、こうした企業の二面性は大きな注目を集めています。「国内価格が高いのは海外進出の原資にされているからか」という厳しい意見もあれば、「日本での高付加価値化こそが生き残る道だ」と支持する声も見受けられます。実は、この戦略の裏側には、産業の発展段階に応じた極めて合理的な経営判断が隠されているのです。

ビジネスの世界には、製品や市場が「成長期」「成熟期」「衰退期」というサイクルを辿る「プロダクト・ライフサイクル」という考え方があります。まさに人間の一生のように、その時期ごとに取るべき行動は変わるものです。成長期にある市場では、目先の利益を削ってでも、将来の主導権を握るための投資が最優先される傾向にあります。

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なぜアジアでは「利益」よりも「売上」が優先されるのか

経済成長が著しいアジア市場は、現在まさに「成長期」の真っ只中にあります。こうした段階で企業が最も重視すべきなのは、将来の巨大なパイを確保するための市場シェアです。今は利益が出なくても、爆発的に市場が拡大した際に圧倒的な存在感を示せれば、その時に得られるリターンは計り知れないものになるでしょう。

反対に、人口減少が進む日本は「成熟期」にあります。市場全体の拡大が見込めない中で無理にシェアを争えば、価格競争の泥沼に陥りかねません。そのため、日本国内では商品の「高付加価値化」、つまり独自性や品質を高めて単価を上げることで、売上の規模に頼らず利益率を向上させる戦略が正解となります。

ここで鍵となるのが、アジアにおける「中間所得層」の急増です。中間所得層とは、一般的に年間所得が5,000ドルから3万5,000ドル程度の人々を指し、消費の主役となる層のことです。2019年現在の予測によれば、2008年から2030年にかけて、アジア全体でこの層が約15億人も増えるとされており、これは日本の人口の10倍を超える規模です。

私個人の見解としては、この「スピード感の読み違え」こそが日本企業の最大のリスクだと考えています。慎重になりすぎて利益を追い求めれば、隣国のライバルにシェアを奪われ、せっかくの成長の果実を逃してしまいます。2019年という今のタイミングで、いかにアジアの熱量に合わせた大胆な舵取りができるかが、将来の命運を分けるはずです。

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