フィンテック業界の旗手として知られる株式会社マネーフォワードが、大きな勝負に出ました。同社は2019年11月20日、企業のクラウド導入を支援するプラットフォームを運営するスマートキャンプ株式会社の株式を取得し、同年11月末に子会社化することを発表したのです。約20億円という巨額の投資で、議決権ベースの72%を手にします。この決断は、単なる企業の拡大に留まらない、日本のビジネスシーンを塗り替える大きな一歩となるに違いありません。
今回の買収により、マネーフォワードはSaaS(サース)と呼ばれる分野の販促支援に本格参入を果たします。SaaSとは「Software as a Service」の略称で、インターネット経由で必要な時にソフトウェアを利用できる仕組みを指します。最近よく耳にするクラウドサービスもこの一種ですね。自社の会計ソフトだけでなく、他社の優れたソフトを紹介する立場に回ることで、より幅広い顧客層にアプローチできる戦略的な狙いが透けて見えます。
SNS上では、このニュースに対して驚きと納得の声が広がっています。「最強のバックオフィス連合が誕生した」「SaaSの比較から導入、その後の管理までが一気通貫になるのはユーザーとしてありがたい」といった、利便性の向上を期待するポジティブな反応が目立ちます。特に、スタートアップが既存の巨大資本と手を組むことで、業界全体のデジタル化がさらに加速するのではないかという熱狂が、ビジネスパーソンの間で渦巻いています。
急成長を遂げるスマートキャンプと「ボクシル」のポテンシャル
子会社となるスマートキャンプは、2014年に設立された勢いのあるスタートアップ企業です。彼らの武器は、国内最大級のSaaS比較サイト「ボクシル」に他なりません。世界中の1000を超える法人向けソフトの口コミや情報を網羅し、月間のページビューは1000万回を突破しています。利用者が自分たちに最適なツールを求めて集まるこのプラットフォームは、まさに現代の企業にとっての「道しるべ」としての役割を果たしているといえるでしょう。
また、同社はネット上での比較サイト運営に留まらず、「インサイドセールス」の代行支援でも高い評価を得ています。これは、従来のように足で稼ぐ営業ではなく、電話やメールを用いて効率的に商談の機会を作る内勤型の営業手法です。さらにオフラインのイベント運営にも強く、2020年3月期の売上高は前期比60%増の約10億円に達する見込みだといいます。まさに、成長の勢いが止まらない注目の集団なのです。
私は今回のM&Aについて、両社にとってこれ以上ない「補完関係」が構築されたと感じています。マネーフォワードが持つ強固なブランド力と、スマートキャンプが持つ「最適なツールを提案する力」が融合すれば、IT化に悩む日本企業を救う大きな力になるはずです。赤字という現状を懸念する声もありますが、主力のボクシル事業が収益化している現状を考えれば、この買収は将来への先行投資として非常に価値のある選択ではないでしょうか。
今後、両社はAIを活用したレコメンドエンジンの開発や、展示会などのオフライン事業の拡大を加速させていく方針です。企業が自分たちにぴったりのソフトウェアを簡単に見つけ、瞬時に導入できる未来がすぐそこまで来ています。マネーフォワードが描くこの壮大な構想は、日本の生産性向上に直結する重要な転換点になるでしょう。2019年11月末の統合完了後、どのような化学反応が起きるのか、一瞬たりとも目が離せません。
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