2019年も終盤に差し掛かっていますが、今年は大型台風の上陸が相次ぎ、私たちの生活に欠かせないスマートフォンがつながらなくなるという深刻な事態に直面しました。特に2019年9月の台風15号や10月の台風19号では、停電により基地局の電源が失われ、広範囲で通信障害が発生したのは記憶に新しいところでしょう。この危機を乗り越えるべく、NTTドコモを筆頭に携帯各社が最新テクノロジーを駆使した新たな災害対策へと動き出しています。
SNS上では、被災時に「圏外」と表示される不安を訴える声が多く上がる一方で、復旧にあたる作業員の方々への感謝や「もっと効率的に直せないのか」といった切実な要望が渦巻いています。こうした国民の声を反映するかのように、NTTドコモは人工知能(AI)を基地局の復旧作業に活用する検討を開始しました。AIという強力な相棒を得ることで、通信網の「自己修復」に近い未来がすぐそこまで来ているのかもしれません。
AIがアンテナを自動調整!驚きの早期復旧システム
ドコモが目指しているのは、AIが通信障害のエリアを瞬時に認識し、周囲の生き残っている基地局のアンテナ角度を自動で調整する仕組みです。いわば、動かなくなったアンテナの役割を、周りの仲間たちがカバーし合うようなイメージですね。AIが最適な角度を計算し、電波の照射範囲や通信量をコントロールすることで、一時的な通信圏内を確保します。さらに、復旧後のエリアマップもAIが自動生成して公開するという、まさに至れり尽くせりのシステムです。
ここで注目したいのは、NTTグループ全体の連携強化です。2019年11月20日現在、ドコモを含むグループ4社は、移動電源車を相互に融通し合う体制を整えています。さらに驚くべきは、2030年までに全社有車にあたる約8,000台を電気自動車(EV)へ切り替えるという方針です。これは単なるエコではなく、EVを「走る蓄電池」として基地局の停電対策に活用しようという壮大な計画であり、通信インフラの強靭化に対する本気度が伺えます。
空飛ぶ基地局に他社連携?垣根を越えた救助活動へ
他社の動きも負けてはいません。KDDIは2019年11月、ヘリコプターを基地局にする実証実験を行いました。上空から電波を飛ばし、直径約2キロメートルもの範囲を瞬時に通信圏内に変えてしまう技術は、陸路が寸断された被災地にとって大きな希望となるでしょう。総務省の発表によれば、先の台風19号では3社合計で2,000局を超える基地局が停止しました。この膨大な被害に対し、ソフトバンクやKDDIは延べ1万人規模の作業員を投入し、総力戦で挑んでいます。
しかし、各社がバラバラに動くことの効率性を疑問視する声もあります。ソフトバンクの宮川潤一副社長は、同じ場所に各社の作業員が集中してしまう現状を改善するため、他社との連携を模索していると明かしました。ライバル同士が手を取り合い、効率的に復旧を進める「ワンチーム」の精神こそが、今後の災害大国・日本には必要不可欠だといえます。また、2020年の東京五輪を控え、訪日外国人への多言語での情報発信も喫緊の課題となっています。
筆者の視点としては、AI活用や企業の垣根を越えた連携は、もはや「あれば良いもの」ではなく「生存戦略」であると考えます。これほどまでにスマホがライフライン化した現代において、通信が途絶えることは命に直結します。技術の進化はもちろんのこと、各社が協力して日本の空を繋ぎ止める姿勢を強く支持したいところです。2019年を教訓に、私たちの通信環境がより強固なものへとアップデートされていくことを期待して止みません。
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