日韓の「政冷経冷」を溶かす熱狂!韓国語学習者が10年で2.6倍に急増した若者の本音とは?

2019年11月21日現在、日韓関係はかつてないほどの緊張状態にあります。徴用工訴訟を端緒とした政治的な対立や経済的な冷え込みは、メディアで連日のように報じられてきました。しかし、そんな「政冷・経冷」の寒風をものともせず、日本の若者たちの間では韓国語への情熱がこれまでにないほど熱く燃え上がっています。

その勢いを顕著に物語っているのが、韓国政府が主催する「韓国語能力試験(TOPIK)」の志願者数です。2019年の申し込み者数は、なんと約2万7000人に達しました。これは10年前と比較すると2.6倍という驚異的な伸び率であり、特筆すべきは志願者の中心が10代から20代の若年層であるという点でしょう。

SNS上でも「政治と文化は別物」「推しの言葉を直接理解したい」といった声が溢れており、公的な関係悪化が個人の探究心を妨げる要因にはなっていないようです。むしろ、好きなコンテンツを深く楽しむための「ツール」として、語学学習が自然に受け入れられています。

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K-POPとドラマが繋ぐ、若者たちのピュアな探究心

この熱狂の背景には、K-POPアーティストの圧倒的なパフォーマンスや、心を揺さぶる韓国ドラマの存在があります。2019年10月20日に大阪で開催された試験会場では、将来の留学を夢見る高校2年生や、現地の人と対話したいと願う20代の女性など、キラキラとした瞳で挑戦する姿が多く見られました。

駐大阪韓国総領事館の分析によれば、2019年の受験者の約9割が女性であり、年代別では20代が48%、10代が30%を占めています。2010年時点では10代の割合が1%未満だったことを考えると、この10年で韓国カルチャーがいかに日本の若者の生活に深く浸透したかが分かります。

ここで注目したいのが「TOPIK」という試験の性質です。これは日本語で「韓国語能力試験」と訳されますが、語彙や文法、読解、聞き取り、そして書き取りまでを網羅する総合的な試験です。単なる趣味の域を超えて、自分の実力を客観的に測りたいというストイックな学習者が増えている証拠といえるでしょう。

教育現場でも「韓国語」が英語に並ぶ人気に

大学や専門学校の現場でも、このブームは一時的な現象ではなく、確固たる志向として定着しています。京都産業大学では2014年に新設された韓国語専攻が、今や看板学部である英語専攻に匹敵する人気を誇るまでになりました。オープンキャンパスでも、その注目度は右肩上がりです。

また、大阪府豊中市の専門学校では、2003年の開設当初は数名だった学生数が、現在では300人を超える大所帯へと成長しました。講師の方によれば「歌詞やインタビューを自力で理解したい」という情熱が、分厚い教科書に向き合う最大のモチベーションになっているといいます。

私個人の見解としては、若者たちが国家間の壁を超えて相手国の言葉を学ぼうとする姿勢は、未来への大きな希望だと感じます。ニュースが伝える「対立」という記号に惑わされず、自らの感性で「好き」を貫く彼らのレジリエンス(適応力や回復力)は、閉塞感のある社会に新しい風を吹き込んでくれるはずです。

ただし、現実的な懸念も無視できません。2020年度の入学希望者も増加傾向にありますが、観光や航空業界への就職を目指す学生にとっては、訪日客の減少や減便が続く現状は不安要素となります。この学びの熱が、確かなキャリアへと繋がる安定した社会環境の回復を願わずにはいられません。

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