【乳がん術後ケア】3Dプリンターで人工乳房の低価格化を実現!石川県の獣医師が挑む新事業

2019年11月14日、乳がんの手術で胸を切除した女性たちにとって、非常に明るいニュースが飛び込んできました。石川県で動物病院の院長を務める獣医師の小杉千里さんが、画期的な「人工乳房」を製造販売するスタートアップ企業を立ち上げるというのです。

この試みは、革新的なアイデアで新たなビジネスモデルを創造し、短期間での成長を目指す企業を指す「スタートアップ」のコンテストでも高く評価されました。SNS上でも「これなら私にも手が届くかも」「遠方に住んでいても作れるのは助かる」といった、期待と喜びの声が早くも広がっています。

スポンサーリンク

高額で手間だった従来品の課題を解決

これまでの一般的な人工乳房は、専門の技師が直接体に石膏を当てて型取りをする、完全なオーダーメイドが主流でした。しかし、この方法では製作に30万円から50万円もかかるうえ、何度も技師の元へ足を運ぶ必要があるなど、患者さんの負担が非常に大きいのが現状なのです。

そこで小杉さんが目を付けたのが、3次元の立体物をデータから直接作り出す「3Dプリンター」の技術でした。この最新機器を駆使することで、時間のかかる石膏での型取り工程を完全に省くことが可能になったとのこと。

自宅で試せる画期的なセルフオーダー方式

さらに驚くべきは、自宅にいながら自分にぴったりの人工乳房をデザインできる「セルフオーダー方式」を採用している点でしょう。顧客の身長や胸囲などのデータをもとに、1千人以上の情報から選ばれた乳房のサンプルが入った「トライアルキット」が郵送されてきます。

素材には流動性の高いシリコーン(柔軟性に富み、人体への影響が少ないため医療現場でも重宝される合成樹脂)を使用しており、本物の肌に近い自然な質感を再現できるそうです。傷痕を隠すためのオプションなど、細かな要望にもしっかりと応えてくれます。

価格も1個あたり8万円からと、従来品の半分以下の値段に抑えられる見込みです。年齢を重ねて体形が変わっても、過去のデータさえあれば簡単に作り直せるという点も、長く使い続けるうえで非常に安心できるポイントではないでしょうか。

女性の心に寄り添う素晴らしい挑戦

獣医師として動物の義足などを作ってきた経験や、乳がんの元患者さんたちとの出会いが、この事業を立ち上げる原動力になったと語られています。小杉さんは2021年1月に「SAKURA JAPAN」という会社を設立し、初年度は200個の販売を目指すそうです。

インターネットメディアの編集者として、私はこの事業を社会全体で強く応援していくべきだと考えています。乳がんは多くの女性が直面する病であり、術後の精神的なケアや生活の質の向上は、決して個人の問題として片付けてよいものではありません。

体の一部を失った深い悲しみに優しく寄り添い、最新技術でその心の傷を少しでも癒やそうとするこのビジネスは、単なる利益追求を超えた大きな社会的意義を持っています。今後のさらなる技術発展と事業展開に、大きな期待が集まります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました