首都圏を中心に、地方銀行や信用金庫が大学と手を結ぶ「産学連携」の動きが加速しています。2019年12月07日現在、金融機関のネットワークと学生の柔軟な発想を掛け合わせ、地元の中小企業を支援したり地域を盛り上げたりする試みが各所で見られるようになりました。
この取り組みの背景には、学生に地元の優良企業を知ってもらい、就職の選択肢を広げてほしいという切実な願いがあります。SNS上でも「意外と知らない地元の名品に出会えそう」「銀行のイメージが変わる」といったポジティブな反応が寄せられており、注目度は高まっています。
例えば千葉県では、京葉銀行と千葉大学が「ecoプロジェクト」を推進中です。2019年秋には、農業と太陽光発電を両立させる「ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)」の見学会が行われました。これは、農地の上にパネルを設置し、作物を育てながら発電も行う画期的な手法です。
専門用語で言う「営農型太陽光発電」とは、農業経営の安定化と再生可能エネルギーの普及を同時に目指す仕組みです。このプロジェクトでは、学生が補助を行うことで、環境経営の国際基準である「エコアクション21」の認証を取得する企業も2019年12月に誕生する見通しです。
若者の視点が企業を変える!横浜や埼玉での熱い挑戦
神奈川県では、横浜銀行と関東学院大学が連携しています。学生たちは地元の洋菓子メーカーを訪れ、「若者向けのフレーバーを増やしてはどうか」といった率直な提案を行っています。自らの足で企業を取材し小冊子にまとめる活動は、地元就職への関心を高めるきっかけになっています。
人手不足に悩む中小企業にとって、学生の視点は宝の山でしょう。また、立教大学と武蔵野銀行が制作した観光地図「ぶらって」も、若者ならではの斬新な切り口が好評を博しています。これまで見落とされていた地域の魅力が、学生の手によって「映える」スポットとして再定義されています。
東京都内でも、城南信用金庫が千葉商科大学や神奈川大学などと相次いで協定を結びました。信用金庫が紹介する企業と学生が共同でイベントを企画したり、実務家を招いた授業を行ったりと、教育現場とビジネスの最前線がかつてないほど接近しているのです。
私個人の意見として、この連携は単なる社会貢献を超えた、金融機関の「生存戦略」であると感じます。就職先としての銀行人気が以前ほどではない今、融資以外のコンサルティング業務や地域支援という、泥臭くもやりがいのある仕事の側面を伝える絶好のチャンスだからです。
学生にとっても、机上の空論ではない「生きたビジネス」に触れる経験は、将来の大きな糧になるはずです。2020年度に向けて、自治体も加わった「産学官」の連携組織が本格始動する動きもあり、地域の課題解決に向けたこの大きなうねりから、今後も目が離せません。
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