2019年12月09日、クラウド業界に激震が走る新たな展開が明らかになりました。米IT大手のアマゾン・ドット・コムが、米国防総省による巨大プロジェクトの入札をめぐり、衝撃的な内容の意見書を裁判所へ提出したのです。世界が注目するこの問題の核心は、技術力ではなく「政治的な意図」によって公平性が失われたのではないかという疑念にあります。
今回の騒動の舞台となっているのは、「JEDI(ジェダイ)」と呼ばれる次世代の軍事情報システム構築プランです。これは、クラウドコンピューティング、つまりインターネットを通じてサーバーやソフトウェアをオンデマンドで利用する仕組みを軍事の中核に据える画期的な試みです。10年間で最大100億ドル、日本円にして約1兆円という破格の予算が投じられる国家レベルのビッグプロジェクトとして知られています。
アマゾン側は、自社傘下でクラウド市場を牽引するAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)こそが技術面で最も優れていたと確信しています。それにもかかわらず、最終的に米マイクロソフトが契約を勝ち取った背景には、ドナルド・トランプ大統領による執拗な「不適切な圧力」があったと強く訴えています。この主張はSNSでも瞬く間に拡散され、政府と巨大IT企業の健全な関係性を問う声が相次いでいます。
2019年12月09日に提出された103ページにも及ぶ膨大な意見書の中で、アマゾンは驚くべき表現を用いました。ジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)とトランプ氏の関係を「政治的な敵」と明記したのです。ベゾス氏がオーナーを務めるワシントン・ポスト紙が政権に批判的な姿勢を取っていることが、今回の不運な落札結果を招いた直接的な原因であると同社は分析しています。
個人的な見解を述べさせていただくなら、一国のリーダーが私怨によって公正な競争を歪めることが事実であれば、それは民主主義の根幹を揺るがす事態と言わざるを得ません。技術革新のスピードが求められる国防の分野において、政治的バイアスが入り込むことは、国家の安全保障そのものを危うくするリスクを孕んでいます。真相の究明は、今後のクラウド市場の勢力図をも大きく変えることになるでしょう。
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