NHKがネット配信計画を大幅見直し!24時間配信断念とBS再編で挑む「スリムな公共放送」の未来

日本の放送業界に激震が走っています。日本放送協会(NHK)は2019年12月09日、テレビ番組を放送と同時にインターネットで流す「常時同時配信」について、当初の計画を大幅に縮小する改革案を公表しました。2020年04月のサービス開始を目前に控え、総務省からの厳しい指摘を受けた形となります。SNSでは「受信料のあり方を考えてほしい」「ネット配信は便利そうだけど肥大化は心配」といった、期待と不安が入り混じった声が数多く上がっています。

今回の見直しの背景には、2019年09月に就任した高市早苗総務相による強い是正勧告がありました。高市総務相は同年11月、NHKの業務がインターネットを通じて無制限に膨らむ「肥大化」に警鐘を鳴らし、経営の合理化を求めていたのです。これを受けNHKは、当初予定していた24時間の常時配信を断念し、深夜帯などを除いた1日17時間程度に短縮する方針を固めました。放送のあり方が根底から問われる、大きな転換点を迎えていると言えるでしょう。

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徹底したコスト削減とBS放送の集約

注目すべきは、ネット事業に投じる予算の「キャップ(上限)」です。NHKは、東京五輪などの特殊要因を除き、ネット業務の費用を受信料収入の2.5%以内に抑えることを明言しました。これまでは例外的な項目を含めると実質的に3.8%まで膨らむ計算でしたが、今回の改革案で厳しい制限を設けることになります。私は、この「2.5%」という数字こそが、公共放送としての節度を守りつつ、デジタル化の波に乗るためのギリギリの妥協点であると感じています。

さらに、衛星放送(BS)の構造改革にもメスが入ります。現在運用されている「BS1」「BSプレミアム」「BS4K」「BS8K」の4波体制から、将来的に3波へと削減する方針が示されました。特に報道・スポーツの「BS1」と、娯楽番組の「BSプレミアム」を統合する案が有力視されています。チャンネルを整理することで運営コストを削り、浮いたリソースをネット時代に最適化させる狙いですが、ファンが多い各チャンネルの個性をどう維持するかが鍵となるはずです。

放送と通信の融合が生む新たな競争のステージ

世界に目を向ければ、米ネットフリックスなどの動画配信サービスが台頭し、国内でも有料放送のWOWOWが同時配信で会員数を伸ばすなど、視聴スタイルは激変しています。こうした「放送と通信の融合」はもはや避けて通れない時代の潮流です。しかし、潤沢な受信料を背景に持つNHKがネットの世界で独走すれば、民放各社との健全な競争が損なわれるリスクも孕んでいます。今回の予算抑制策は、民間の市場を圧迫しないための「安全装置」としての役割も期待されています。

NHKは今回提示した改革案に基づき、2019年12月中に実施基準の修正案を総務省へ提出する予定です。2020年01月中旬には認可される見通しとなっており、新時代の公共放送がいよいよ形を現し始めます。子会社の再編や利益の還元など、経営の透明化も同時に進められる今回のプロジェクト。一視聴者としては、スリム化されたNHKがどのような質の高いコンテンツをネットを通じて届けてくれるのか、その進化に注目せずにはいられません。

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