ゴルフ界の威信をかけた熱き戦い、第13回プレジデンツカップが2019年12月12日より、オーストラリアの名門ロイヤル・メルボルンGCで幕を開けます。この大会は、2年に一度開催される米国選抜と世界選抜(欧州を除く)による団体対抗戦です。現在のゴルフシーンにおいて、これほどまでに片方のチームが「勝利への渇望」と「凄まじい重圧」を背負って挑む試合はないでしょう。
過去12戦の戦績を振り返ると、米国選抜が10勝1敗1分けと他を圧倒する数字を残しています。現在、米国は引き分けを挟んで8連勝中という驚異的な強さを誇っており、世界選抜が唯一の勝利を挙げたのは1998年まで遡らなければなりません。ファンからは「一方的な展開すぎて、ライダーカップのような緊張感に欠ける」という厳しい声も上がっていますが、それだけに今回の逆転劇への期待が高まっています。
両チームの差は、選手個々の実力を示す「世界ランキング」に顕著に表れています。米国選抜は、ランク1位のケプカ選手が欠場しても、代役に22位のリッキー・ファウラー選手を立てるという層の厚さを誇ります。さらに、4位のジャスティン・トーマス選手や5位のダスティン・ジョンソン選手など、20位以内のトップランカーを10人も揃えており、まさに「銀河系軍団」と呼ぶにふさわしい布陣です。
対する世界選抜で、20位以内に食い込んでいるのは18位のアダム・スコット選手のみという厳しい状況です。日本のエース、松山英樹選手も21位(2019年12月8日時点)と健闘していますが、平均値で見れば格差は否めません。しかし、SNS上では「ゴルフは番狂わせがあるから面白い」「個の力ではなく、チームの結束力が勝敗を分けるはずだ」と、世界選抜の奮起を促す投稿が相次いでいます。
奇跡の再来へ!地元オーストラリア勢と「新星」たちの躍進
世界選抜にとって最大の追い風は、開催地がオーストラリアであることでしょう。地元出身のマーク・リーシュマン選手やキャメロン・スミス選手、そしてベテランのアダム・スコット選手が、熱狂的なギャラリーの声援を受けてチームを牽引すれば、勝機は見えてきます。実は、1998年に世界選抜が唯一の勝利を飾ったのも今回と同じコースであり、当時は豪州勢の活躍が勝利の決定打となりました。
しかし、地元の利だけで「巨象」のような米国を倒すのは困難です。勝利の鍵を握るのは、かつての丸山茂樹選手のような「ラッキーボーイ」の出現ではないでしょうか。21年前の大会では、初出場だった丸山選手が全勝で5ポイントを稼ぎ出し、見事MVPに輝きました。団体戦において、こうした勢いのある選手の存在はチーム全体の士気を爆発的に高める起爆剤となります。
幸いなことに、今回の世界選抜にはアブラハム・アンサー選手やホアキン・ニーマン選手ら、初出場のフレッシュな顔ぶれが7人も揃っています。彼ら「未知の戦力」が、プレッシャーを跳ね除けて大暴れする展開こそが、最強軍団の牙城を崩す唯一のシナリオと言えるでしょう。一編集者としては、彼らが物怖じせずにピンを攻める姿勢を見せてくれることに期待しています。
正直なところ、戦力差だけを見れば米国選抜の圧勝を予想するのが妥当かもしれません。しかし、もし今回も一方的な結果に終われば、大会自体の存在意義すら問われかねない瀬戸際にあります。だからこそ、本場米国のファンの間でさえ「歴史的な番狂わせ」を期待する声が漏れ聞こえてくるのです。2019年12月、ゴルフの歴史が塗り替えられる瞬間を、私たちは目撃することになるかもしれません。
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