マスターズ出場経験を持つ伊沢利光選手が復調!「マスターカード・ジャパン選手権」で優勝争いに名乗りを上げる

2019年6月9日に開催された「マスターカード・ジャパン選手権」で、シニアツアー2年目を迎えた伊沢利光選手(51歳)が9位から順位を上げ、最終日を前に7位タイへと浮上しました。この大会は、シニア世代のトッププロが集う熱戦として、多くのゴルフファンから注目を集めています。伊沢選手は、かつて日本のゴルフ界を牽引し、海外メジャー大会であるマスターズにも出場経験を持つ実力者として知られていますが、近年はパッティングに課題を抱えているとされていました。しかし、この日のプレーからは、その苦手を克服しつつある様子がうかがえます。

この日の伊沢選手のラウンドは、波乱の展開で始まりました。トーナメントで使用されるコースのグリーンは、一般的に非常に速く設定されており、繊細なタッチが求められます。伊沢選手は、前半のアウトコースでは、その高速なグリーンへの対応に苦しみ、スコアを1オーバーとしてしまいます。特に難しいパーパットを何度も外す場面が見られ、ファンからは「伊沢選手のパット、やっぱりまだ不安定かな」といった心配の声がSNSにも寄せられていたようです。ところが、流れは後半のインコースで一変しました。11番ホールで、なんと15メートルという超ロングパットを見事に沈めてパーをセーブしたのです。この一打が、伊沢選手のメンタルとリズムを劇的に好転させました。

この奇跡的なパーセーブをきっかけに、伊沢選手はパッティングの感覚を取り戻し、後半だけでスコアを3つ伸ばす猛チャージを見せました。最終18番ホールでも、グリーン手前のバンカーからの難しいショットをピンそば2メートルにピタリと寄せてパーをセーブするなど、随所にベテランならではの勝負強さを発揮しています。ラウンド後、伊沢選手は「最近、2メートルくらいの距離のパットを重点的に練習しているんですよ。その努力が実を結び始めたんでしょう」と、充実した表情で語りました。練習の成果が、土壇場での安定感に繋がったと言えるでしょう。

シニアツアーに参戦して2年目となる伊沢選手にとって、これまでのベスト成績は、昨年夏の「ファンケルクラシック」で記録した3位タイです。今回の「マスターカード・ジャパン選手権」では、首位との差がわずか3打という絶好の位置で最終日を迎えることになります。この優勝のチャンスを逃すまいと、「せっかくの機会ですから、しっかりと優勝を目指したいですね。そのためには、最終日に6アンダーくらいのビッグスコアを出さないといけないでしょう」と、力強くコメントしました。伊沢選手は、このコースを攻略するには、ティーショットをフェアウェイ(芝生が短く整備された通り道)に正確に置く「フェアウェイキープ」が鍵だと分析しています。

しかし、現在のショットの調子は非常に良好であるため、コース攻略についても手応えを感じている様子が伝わってきます。伊沢選手は最後に「勝って、アメリカに行っちゃいますか!」と冗談めかして言って会場を後にしました。これは、優勝すれば、全米シニアプロ選手権など、海外のシニアメジャー大会への出場権獲得に繋がる可能性を示唆していると考えられます。長年の経験と磨き上げた技術、そして復調したパッティングが噛み合えば、51歳のベテランがツアー制覇を達成する日は近いかもしれません。日本のレジェンドが、再び世界の舞台を目指す姿は、多くのゴルフファンに感動を与えるに違いありません。

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