私たちの日常がデジタルで便利に塗り替えられていく中、九州の拠点都市・福岡が驚くべき進化を遂げています。2019年11月に開催されたカンファレンス「LINE SMART CITY DAY FUKUOKA 2019」では、テクノロジーを駆使した次世代の街づくり、いわゆる「スマートシティ」の最前線が語られました。
スマートシティとは、ITやAIなどの先端技術を活用することで、交通渋滞の解消や行政の効率化を図り、住民がより快適に暮らせるように設計された都市のことです。福岡市ではLINE Fukuokaとタッグを組み、従来の「お役所仕事」のイメージを覆すような、画期的な取り組みを次々と形にしている真っ最中なのです。
面倒な粗大ごみ申請もスマホで一瞬!
例えば、多くの人が頭を悩ませる「粗大ごみ」の処分。これまでは電話予約やコンビニでの処理券購入といった手間がつきものでした。しかし、2019年12月11日現在の福岡市では、LINEのチャット上で申請から決済までが完了します。キャッシュレス決済の「LINE Pay」を利用すれば、自宅にいながら数タップですべての手続きが完結するのです。
この利便性の高さには、SNS上でも「これぞ未来の市役所!」「全国の自治体も見習ってほしい」といった称賛の声が相次いでいます。道路や公園の不具合をLINEで通報できるシステムも導入されており、市民が主体的に街を良くしていく仕組みが整っています。まさに、手のひらの上が市役所の窓口になっていると言えるでしょう。
カンファレンスで特に注目を集めたのは、福岡市の高島宗一郎市長が掲げた「市民が役所に来なくてもいい街」という力強い宣言です。実際、市への申請の約70%がオンライン化され、書類の半分以上で押印が不要になるなど、圧倒的なスピード感で「脱・アナログ」が推進されています。
失敗を恐れない「リスクを取る行政」の価値
福岡市の挑戦は事務作業の効率化に留まりません。公道での自動運転バスや電動キックスケーターのシェアリング、さらには定額制(サブスクリプション)のコーヒーサービスといった斬新な実証実験が、街のいたるところで行われています。新しいトレンドは福岡から生まれる、というワクワク感が今のこの街には溢れています。
こうした変革にはリスクが伴います。行政は本来、公平性と安定を重視するため、新しい試みに伴う「失敗」を避けがちです。しかし、台北市の専門家も語るように、イノベーションの本質は失敗を受け入れることにあります。現状維持に甘んじることは、長期的な視点で見れば社会の衰退を招くリスクになりかねません。
私は、変化を恐れずに挑戦する福岡市の姿勢を、私たち住民がもっと積極的に評価すべきだと考えます。完璧を求めるあまり新しい芽を摘むのではなく、挑戦に伴うリスクを社会全体で許容する空気こそが、スマートシティを加速させるエンジンになるはずです。未来の暮らしを自分たちの手で選ぶ、そんな意識を持ちたいものですね。
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