韓国SKが中国にEV電池の新拠点を設立!2020年稼働で世界シェア争いは新局面へ

韓国のエネルギー大手であるSKイノベーション(SKI)が、次世代モビリティの心臓部を握るべく大胆な一手に出ました。2019年12月05日、同社は中国江蘇省常州市において、電気自動車(EV)向けリチウムイオン電池の新工場が完成したことを力強く発表したのです。

今回のプロジェクトに投じられた資金は、実に8200億ウォン(約750億円)という巨額なものです。この新工場では、一般的なEVに換算して年間およそ15万台分ものバッテリーを生産する能力を備えており、世界最大のEV市場である中国での存在感を一気に高める狙いがあります。

運営については、中国の自動車大手である北京汽車集団や、部品メーカーの北京電子控股とタッグを組んだ合弁会社「北京BESKテクノロジー」が担います。2020年上半期からは、主に北京汽車への本格的な納品が開始される予定となっており、現地メーカーとの強固な連携が伺えます。

SNS上では「韓国勢の投資スピードが凄まじい」「中国市場でのシェア争いがさらに激化しそう」といった驚きの声が広がっています。また、自国の技術を守りつつ他国で生産することへの関心も高く、同社の戦略的な動きは投資家の間でも大きな注目を集めている状況です。

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世界を席巻するSKIのグローバル戦略と技術力

SKIは韓国西部の瑞山市にあるマザー工場で培った高度な生産技術を、そのまま中国の新拠点へと投入します。これにより、海外生産であっても極めて効率的なノウハウを確立できるでしょう。リチウムイオン電池は、正極と負極の間をリチウムイオンが移動することで充放電を行う、現代のEVには欠かせない蓄電池です。

同社の金俊(キム・ジュン)CEOは、竣工式の場で「今回の新工場は、グローバルな競争力を確固たるものにするための第一歩だ」と熱く語りました。単なる工場建設に留まらず、世界一のバッテリーメーカーを目指すという強い意志が、その言葉からはっきりと感じ取れます。

特筆すべきは、同社の拡大路線が中国だけに留まらない点にあります。2020年にはハンガリー、2022年には米国での工場稼働も控えており、まさに地球規模での生産ネットワークを構築しようとしています。このスピード感こそが、激変する自動車業界を生き抜く鍵になるはずです。

現在、SKIの生産能力は4.7ギガワット時(GWh)程度ですが、計画中の全拠点が稼働すれば、2022年には現在の約8倍という驚異的な規模にまで膨れ上がります。ちなみにギガワット時とは電池の総容量を示す単位で、この数字が大きいほど多くのEVに電力を供給できることを意味します。

私は、今回の投資は単なる規模の拡大ではなく、供給網の「地産地消」を加速させる賢明な判断だと考えます。環境規制が強まる欧州や中国において、電池という重量物を現地で生産・供給できる体制を整えることは、物流コストや関税のリスクを回避する上で極めて重要だからです。

今後、EV普及の波は止まることなく、バッテリーの確保が自動車メーカーの死活問題になるのは間違いありません。2019年12月06日現在、SKIが仕掛けたこの4000億円規模の先行投資が、数年後の世界シェアをどのように塗り替えていくのか、その動向から目が離せません。

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