アメリカを代表するITの巨人が、東海岸の象徴であるニューヨーク・マンハッタンに熱い視線を注いでいます。2019年12月06日、米ウォール・ストリート・ジャーナル紙が報じた内容によれば、フェイスブックとアマゾン・ドット・コムが、マンハッタンの中心部で大規模なオフィス拠点の拡充に向けた動きを加速させていることが明らかになりました。
SNS上では、このニュースに対して「ついにシリコンバレーからニューヨークへ主導権が移るのか」「家賃がさらに高騰しそうで怖いけれど、経済効果は計り知れない」といった驚きと期待が入り混じった声が数多く寄せられています。西海岸のテック業界から吹く新しい風が、金融の街ニューヨークの景色を劇的に塗り替えようとしているのです。
今回の動きの背景には、サンフランシスコやシリコンバレーといった米西海岸での「人材獲得競争」の激化が挙げられます。高度な技術を持つエンジニアやデータサイエンティストを奪い合う状況が続いており、新たな人材を安定して確保することが難しくなっているため、企業側は優秀な若者が集まる東海岸へ活路を見出したといえるでしょう。
フェイスブックが描くマンハッタン巨大拠点構想
フェイスブックの攻勢は、目を見張るものがあります。同社は現在、マンハッタン西部のチェルシー地区に位置する歴史的な建造物「ファーレービル」への入居を前向きに検討しているようです。このビルは約6万5000平方メートルもの広さを誇り、実現すれば約1万4000人規模の新たな雇用が生まれる可能性を秘めています。
さらに同社は、2019年11月にも大規模再開発プロジェクトとして注目される「ハドソンヤード地区」で契約を結んだばかりです。これらすべての拠点が統合されると、ニューヨークにおけるオフィスの総面積は約27万9000平方メートルに達する見込みであり、もはや一つの巨大な「テック・キャンパス」が出現すると言っても過言ではありません。
ここで注目すべき「ハドソンヤード」とは、ニューヨーク市が総力を挙げて推進している最後の大規模再開発エリアのことです。最新鋭の設備を備えた超高層ビルが立ち並ぶこの場所は、まさに21世紀のビジネスを象徴するエリアとなっており、フェイスブックがここを拠点に選ぶのは極めて自然な戦略であると私は考えます。
アマゾンの粘り強いニューヨーク進出と今後の展望
一方のアマゾンも、ハドソンヤード地区で約3万1100平方メートルの新たなオフィス契約を結んだ模様です。かつてクイーンズ区での「第2本社」建設を計画した際には、地元の根強い反対運動に直面して断念せざるを得ませんでしたが、彼らはニューヨークという土地を諦めてはいませんでした。
今回の拠点は第2本社ほどの規模ではありませんが、世界的なハブ都市であるニューヨークでの雇用拡大を継続する意思は非常に明確です。反対運動という苦い経験を乗り越え、よりビジネスに適したマンハッタンの中心部から着実に足場を固め直そうとするアマゾンの執念と、都市の魅力の深さが伺えます。
一編集者の視点で見れば、IT企業の進出は単なる経済発展に留まらず、ニューヨークを「金融とテックが融合する世界最強の知性都市」へと進化させるはずです。巨大企業が集結することで生じる地価上昇などの課題は残るものの、多様な才能が交差するこの街から、新たなイノベーションが誕生する瞬間を私たちは目撃しているのでしょう。
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