「将来のために資産運用を始めたいけれど、まとまったお金も知識もない」と悩む方に最適な金融商品、それが投資信託(投信)です。これは多くの投資家から集めた小口の資金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券、さらにはデリバティブと呼ばれる金融派生商品などへ投資する仕組みを指します。個人では購入が難しい高額な資産にも、少額から間口を広げられるのが最大の魅力と言えるでしょう。
投資信託の大きなメリットは、リスクを分散できる点にあります。特定の企業だけに投資すると、その会社の業績悪化がダイレクトに損失へ繋がりますが、投信は多様な資産に投資を振り分けるため、安定した運用効率を期待できるのです。SNS上でも「ワンコインからプロに任せられるのは心強い」といった声が多く、投資のハードルが下がっている様子が伺えます。まさに、現代の資産形成における頼もしいパートナーと言えます。
ETFから私募投信まで!知っておきたい分類と現状
投資信託は大きく分けて、一般の誰でも購入できる「公募投信」と、特定の投資家に限定される「私募投信」の2種類が存在します。特に注目したいのが、証券取引所に上場している「ETF(上場投資信託)」です。これは株式と同じように、取引時間中にリアルタイムで価格が変動するため、自分の好きなタイミングで売買できる利便性を備えています。利便性の高さから、2019年に入っても多くの投資家から熱い視線が注がれています。
2019年11月30日時点のデータによれば、公募投信の残高は約121兆6000億円という過去最高水準に達しました。この背景には、将来の蓄えを意識した個人マネーの流入に加え、日本銀行による継続的なETF買い入れが市場を下支えしている現状があります。しかし、一方で課題も見え隠れしており、現在国内には6000本を超える投信が乱立しています。これは東証の上場企業数よりも多く、一本あたりの規模が小さいことが懸念されています。
私は、この「投信の多すぎる現状」こそ、投資家が最も注意すべき点だと考えています。選択肢が多いのは一見良いことですが、資産規模が小さい商品は運用効率が悪くなりやすく、最悪の場合は途中で運用が終了するリスクも孕んでいるからです。米国と比較しても日本の1本あたりの規模は小さいため、今後は数よりも質が問われる時代になるでしょう。流行に惑わされず、純資産残高が安定して伸びている商品を見極める目を持つことが大切です。
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