2020年に開催を控える東京オリンピック・パラリンピックの最終的な予算計画が、2019年12月18日に判明いたしました。大会運営に直接必要となる経費の総額は、2018年末に公表された第3版と同じ1兆3500億円に据え置かれています。スポンサー収入やチケット販売が極めて好調であることから、大会組織委員会の収支には余裕が生まれる見通しです。
今回の予算確定において特筆すべき点は、昨今の大型台風といった予期せぬ自然災害に備えるため、270億円という大規模な「予備費」が別枠で計上されたことでしょう。SNS上では「これだけの巨額予算、本当に台風対策だけで足りるのか」「透明性を確保してほしい」といった、期待と不安が入り混じった声が数多く寄せられています。
収入増を輸送やエネルギー対策へ充当し効率化を推進
組織委員会の収入は、国内スポンサーからの支援が280億円上積みされて3480億円に達し、チケット売上も900億円まで伸びるなど、当初の予想を300億円も上回る6300億円に達する勢いです。一方で、選手や関係者を運ぶ「輸送」には110億円増の710億円、電源設備などの「エネルギー関連」には90億円増の490億円が割り振られました。
一部の経費は膨らんだものの、他の項目を徹底的に削ることで全体のバランスが保たれている点は評価に値します。また、競歩の会場が札幌へ移転した影響を受け、東京都から組織委員会へ30億円の予算が振り替えられるなど、臨機応変な対応が取られています。今後はマラソンの移転費用についても、IOCと慎重な分担調整が行われる予定です。
招致決定時の予算は7300億円とされていましたが、その後の精査で数兆円規模まで膨らむ懸念がありました。しかし、2016年12月の第1版から段階的に見直しを進め、今回の最終決定に至った努力は認められるべきでしょう。編集者の視点としては、この莫大な血税が単なるイベント消費に終わらず、未来のインフラとして還元されることを強く望みます。
会計検査院が指摘する「3兆円」の巨大な全体像とは
ここで注目したいのが、会計検査院が指摘する「隠れた予算」の存在です。組織委や都が公表する数字とは別に、国が計上していない関連事業を含めると、実質的な総額は約3兆円に及ぶという見解が示されました。この「全体像が見えにくい」という課題に対し、検査院は情報の開示を強く求めています。
ここで言う「会計検査院」とは、国のお金の使い道を厳しくチェックする独立した憲法上の機関です。政府は2019年12月時点で「最終的に1兆3500億円に収めたい」と意気込みを見せていますが、国民の納得感を得るためには、関連経費を含めたクリーンな報告が不可欠でしょう。世界が注目する祭典が、経済的な成功としても歴史に刻まれることを期待します。
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