凸版印刷が年初来高値を更新!キャッシュレス関連の躍進とリクルート株売却で見える「次世代への攻め」

2019年12月19日の東京株式市場において、凸版印刷の株価が7営業日連続で上昇し、投資家たちの熱い視線を集めています。一時は前日比30円高の2309円まで値を上げ、連日で年初来高値を塗り替えるという非常に力強い展開を見せました。こうした活況の背景には、12月上旬に証券アナリストが目標株価を引き上げたことが挙げられ、機関投資家による継続的な買い注文が相場を押し上げているようです。

同社の本業は極めて堅調に推移しており、2020年3月期の連結営業利益は前期比で25%増となる570億円に達する見込みです。出版印刷部門こそ苦戦を強いられていますが、それを補って余りあるのが包装材事業の成長でしょう。特に液体洗剤向けなどのパッケージ需要が伸びており、私たちの生活に密着した分野での強みが光っています。SNS上でも「トッパンはもはや印刷会社という枠を超えている」といった驚きの声が広がっています。

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キャッシュレス決済と新規事業が切り拓く未来

今、凸版印刷が注目されている最大の理由は、時代の波を捉えた新事業の躍進にあります。現在、キャッシュレス決済を支えるクラウドサービスや、業務を外部委託するコールセンターの受託運営といった分野が目覚ましい成長を遂げているのです。これらは「BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)」と呼ばれる、企業の業務効率化を助ける仕組みであり、IT化が進む現代社会において非常に高い需要を誇ります。

財務面でも大きな動きがありました。2019年9月24日には、保有していたリクルートホールディングスの株式を売却すると発表し、約860億円という巨額の売却益を計上しています。この影響で、今期の純利益見通しは前期比46%増の600億円へと大幅に上方修正されました。これだけの資金を構造改革や成長分野への投資に回せるとあれば、投資家が将来性に期待を寄せるのは当然の流れと言えるでしょう。

市場の専門家からは、さらなる業績改善を期待する声が絶えません。松井証券の窪田朋一郎氏は、半導体市況の底入れによって、同社の半導体部品事業が好転する可能性を指摘しています。8月までは1700円付近で足踏みを続けていた株価ですが、資産の有効活用が示されたことで、流れは完全に変わったと言えます。編集者の視点で見ても、伝統企業の皮を脱ぎ捨てようとする同社の姿勢には強い意志を感じます。

現状、株価純資産倍率(PBR)は0.6倍台に留まっており、企業の資産価値から見れば依然として割安な水準にあります。PBRとは株価が1株当たりの純資産の何倍かを示す指標で、1倍を切る状態は「会社を解散した時にもらえる額より株価が安い」ことを意味します。そのため、現在の株価上昇後もなお「さらなる上値の余地がある」と見る関係者は多く、凸版印刷の快進撃はまだ序盤戦なのかもしれません。

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