2019年12月24日の東京商品取引所で、それまで快進撃を続けていた原油先物価格が7営業日ぶりに値下がりへと転じました。これまで米中貿易交渉の進展に対する期待感から、市場では強気の買いが先行していましたが、ここへ来て一転してブレーキがかかった形です。クリスマスイブという華やかなムードの裏側で、エネルギー市場には冷ややかな警戒感が広がっています。
今回の下落を引き起こした主な要因は、前週末に発表されたアメリカの石油掘削装置、いわゆる「リグ」の稼働数にあります。このリグとは、地下から原油を汲み出すための巨大なドリル装置を指す専門用語です。この稼働数が1週間で18基も急増したことが判明し、市場関係者の間では「シェールオイルの供給が再び過剰になるのではないか」という不安が瞬く間に拡散しました。
SNS上では、この突然の供給増のニュースに対し「シェール増産の勢いが予想以上で驚いた」といった声や、「せっかくの年末ラリーに水を差された」という落胆のコメントが目立ちます。投資家たちは、供給過剰による需給バランスの崩れを敏感に察知しているようです。市場が期待で膨らみすぎていた分、現実的なデータが突きつけられた際の衝撃は決して小さくありませんでした。
さらに季節的な要因も、この売りを加速させる一助となったのでしょう。世界中のトレーダーが年末年始の休暇を控えるこの時期は、保有しているポジションを整理する「持ち高調整」が活発に行われます。利益が出ているうちに売却して現金を確保しようとする「利益確定売り」が出やすい地合いであったことも、下げ幅を広げる決定打となったはずです。
編集部としては、今回の下落は一時的な調整局面であると見ています。リグ稼働数の増加は確かに供給過剰を想起させますが、世界経済の回復期待が完全に消えたわけではありません。ただし、エネルギー自給率の低い日本にとって、原油価格の動向は生活直結の重要課題です。2019年12月24日現在のこの変動が、年明けのガソリン価格などにどう波及するか注視が必要でしょう。
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