宮崎市の商店街を歩けば、誰もが足を止めてしまうほどインパクト抜群の和菓子が存在します。「お菓子の日高」が誇る看板商品、その名も「なんじゃこら大福」です。テニスボールほどの圧倒的なボリュームを誇るこの大福は、一口かじれば思わず「なんじゃこら!」と叫んでしまうような、驚きと喜びが詰まった逸品として知られています。
この大福の最大の魅力は、中から次々と現れる豪華な具材たちの競演でしょう。上品な甘さの自家製粒あんに包まれているのは、真っ赤なイチゴ、ほっくりとした栗、そして濃厚なクリームチーズという、一見すると意外な組み合わせです。しかし、これらが口の中で一体となった瞬間の絶妙なハーモニーこそが、多くのファンを虜にしている理由なのです。
価格は店頭販売で1個420円、配送用の箱が付いた2個入りは980円(冷蔵配送費別)となっており、自分へのご褒美や手土産としても最適ですね。1988年の誕生から現在まで、累計販売数はなんと1000万個を突破しました。2019年12月28日現在も、宮崎を訪れる観光客にとって、絶対に外せない人気ナンバーワンのお土産として君臨しています。
戦後の混乱から立ち上がった「お菓子の日高」の情熱
老舗の歴史を紐解くと、1951年に現社長の両親が宮崎市内で青果とお菓子、化粧品の店を開いたのがすべての始まりでした。終戦直後の物資が乏しい時代でしたが、人々の生活が豊かになるにつれて、心の潤いとなるお菓子の需要は爆発的に増加したそうです。創業わずか3年で目抜き通りに新店舗を構えるほど、店は地域の人々に愛されました。
93歳になられた今も店に顔を出す美恵子さんの、寝る間も惜しんで働いたというエピソードからは、菓子作りにかけた凄まじい執念が伝わってきます。しかし、順風満帆に見えた経営も、競合店の出現による激しい競争に晒されました。そんな苦境を打破するために日高久夫社長が挑んだのが、これまでにない新しい大福の開発だったのです。
当初は、当時流行していたイチゴ大福をヒントに試作を重ねたそうです。しかし、きなこや胡麻といった王道の組み合わせでは、お客様に「驚き」を与えるには不十分でした。時にはトウモロコシやソーセージを入れるといった、想像を絶するような試行錯誤を繰り返した結果、ついに黄金比とも言える現在の三種の具材に辿り着いたのです。
「なんじゃこら」という名前には、単なる驚きだけでなく、食べた人の心を愉快にし、幸せを呼び込みたいという温かい願いが込められています。SNS上でも「この重みは幸せの重み!」「チーズとあんこの相性が最高すぎる」と、その意外性と満足感に感銘を受ける声が絶えません。伝統を守りつつ挑戦を続ける姿勢こそ、地産品の鑑と言えるでしょう。
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