2019年12月27日のニューヨーク株式市場は、投資家たちの高揚感に包まれた一日となりました。ダウ工業株30種平均が前日よりも23ドル87セント値上がりし、2万8645ドル26セントという過去最高値を叩き出したのです。この勢いの背景には、世界経済を揺るがせてきた米中貿易摩擦の緩和という明るい兆しが関係しています。
SNS上でも「ついにここまでの高みに達したか」「2019年の締めくくりにふさわしい強気相場だ」といった驚きと期待の声が溢れています。専門用語で「ダウ平均」とは、アメリカを代表する優良企業30社の株価から算出される指数のことですが、その数字が過去最高を更新した事実は、現在の景気が極めて力強い状態にあることを証明しているでしょう。
相場を力強く押し上げた最大の要因は、米中両国が2020年1月の調印を目指して、貿易協議の「第1段階」の合意に向けた手続きを進めているというニュースです。これまで市場に暗い影を落としていた貿易問題に対して、楽観的な見方が一気に広がりました。これに加え、アメリカ国内の年末商戦が非常に好調だったことも、買い注文を後押しする大きな材料となっています。
個別の銘柄に目を向けると、消費者の旺盛な購買意欲を反映した動きが顕著です。世界的なスポーツブランドであるナイキや、生活に欠かせない日用品を扱うプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)、さらにはコカ・コーラやマクドナルドといった、私たちの生活に身近な「消費関連銘柄」が大きく値を上げました。これらはまさに、個人消費の底堅さを象徴する顔ぶれと言えますね。
さらに、この日は米国の長期金利が低下したことも投資家にはプラスに働きました。金利が下がると、配当利回りの魅力が高まる不動産関連や公益事業株などのセクターに資金が流れ込みやすくなるためです。こうした多角的な要因が重なり合い、市場全体が「買い安心感」というポジティブなムードに支配される結果となりました。
一方で、取引の終盤には利益を確定させようとする売りが出て、上昇幅が縮小する場面も見受けられました。クリスマスから年末にかけて休暇を取る市場参加者が多いうえに、週末というタイミングも重なったため、上値を追い続けるパワーが持続しなかったようです。とはいえ、最高値でのフィニッシュは、来たる2020年への期待を抱かせるには十分な結果でしょう。
私個人の見解としては、実体経済の強さが数字に現れている点は評価すべきですが、政治的な合意に頼った上昇は、状況が急変した際の反動も大きいと感じます。投資家の皆さんは、このお祭り騒ぎに浮かれすぎることなく、冷静に世界の政治情勢を見守る視点を持つことが大切ではないでしょうか。新年に向けた市場の動向から、ますます目が離せませんね。
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