プロ野球界では、オフシーズン恒例の契約更改が本格化しています。数億円単位の巨額な年俸が飛び交うニュースを目にするたび、一般市民の感覚としては驚きを禁じ得ません。しかし、この高額な報酬は決して「もらい得」ではなく、グラウンドでの圧倒的な結果が求められる、極めてシビアな実力主義の世界であると言えるでしょう。
SNS上では「これだけの年俸をもらうなら、来季はタイトル争いが必須だ」「ファンは夢を買っているが、不甲斐ない成績なら厳しい声が出るのもプロの宿命」といった反響が寄せられています。特に複数年契約を結んだ選手に対しては、単なる1年間の活躍だけでなく、継続的な貢献を求めるファンの熱い視線が注がれているのが現状です。
庶民を悩ませる2019年10月の消費税増税と価格交渉の壁
一方で、私たちの日常生活に目を向けると、プロ野球の華やかな数字とは対極にある切実な現実が横たわっています。2019年10月01日から実施された消費税率10%への引き上げは、サービス業の現場に深刻な影響を及ぼしました。原材料費や光熱費の高騰も相まって、これまでの「当たり前」だった価格設定が維持できなくなっています。
筆者が経験した会合の幹事としての交渉でも、その厳しさを痛感させられました。年金で生活をやりくりする世代に配慮し、会費3000円という低予算で中華料理店と調整を試みたものの、店側からは増税を理由に難色を示されたのです。最終的には粘り強い交渉で合意に至りましたが、デフレ脱却への期待と、生活実感としての負担増の狭間で、なんともやるせない思いが募ります。
プロ野球選手に支払われる年俸も、ある意味では興行としての「付加価値」に対する対価です。それと同じように、飲食店が提供する料理やサービスにも適切な対価が支払われるべきですが、消費者の財布の紐は固くなる一方でしょう。高額年俸に見合う「活躍」を求める姿勢は、実は私たちが日々の生活で「1円でも安く、質の高いものを」と追求する厳しさと、地続きなのかもしれません。
個人的な見解を述べさせていただければ、プロのアスリートであれ街の飲食店であれ、提供する価値に見合った報酬を得る循環が、経済を回す鍵になると信じています。そのためには、単にコストを削るだけでなく、支払った金額以上の満足感を得られるような「本物の仕事」を評価する文化を、私たち自身が育んでいく必要があるのではないでしょうか。
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