2020年という記念すべき幕開けを迎え、日本中が興奮に包まれています。今年の夏、私たちは単なるスポーツの祭典だけでなく、首都・東京の未来を左右する極めて重要な「顔」を選ぶことになります。2020年07月05日に投開票が行われる東京都知事選挙は、日本を牽引するリーダーを決める国内最大規模のビッグイベントです。
今回の選挙日程は、東京五輪の熱狂が始まる直前のタイミングに設定されました。具体的には2020年06月18日に告示され、現職の小池百合子知事の任期満了を前に実施されます。有権者数は約1143万人という驚異的な規模を誇り、SNS上でも「これからの東京がどう変わるのか目が離せない」「五輪後の景気が心配」といった期待と不安の声が溢れています。
過去を振り返れば、都知事には知名度の高い人物が選ばれる傾向が強く、17日間という短い選挙戦でいかに都民の心を掴むかが勝敗の分かれ目となります。告示直前に出馬を表明する、いわゆる「後出しじゃんけん」が有利とされる独特の選挙文化の中で、各陣営がどのような戦略で挑んでくるのか、水面下での駆け引きはすでに始まっているようです。
「稼ぐ東京」を維持できるか?問われる国際競争力の真価
新知事が直面する最大の壁は、五輪閉幕後に訪れる「ポスト五輪」の経済対策でしょう。現在、東京は世界の都市総合力ランキングで3位をキープしていますが、経済分野では北京に追い抜かれるなど、安泰とは言えない状況にあります。私は、東京が世界から選ばれ続けるためには、単なる観光都市ではなく「ビジネスの聖地」としての磨き上げが急務だと考えます。
その鍵を握るのが、スタートアップ(革新的な技術やビジネスモデルで急成長を目指す企業)の育成です。2019年11月に開業した「渋谷スクランブルスクエア」をはじめ、都内各地では再開発が加速しています。こうしたハード面に加え、外国人が働きやすい多言語対応や、規制緩和を通じたビジネス環境の整備といったソフト面のアップデートが欠かせません。
また、次世代通信規格「5G」のインフラ整備も待ったなしの状況です。5Gとは、超高速・低遅延・多数同時接続を可能にする通信技術のことで、あらゆる産業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支える基盤となります。都単独の施策には限界があるため、国とどれだけ強固に連携できるかという、知事の政治的手腕が厳しく問われることになるでしょう。
さらに、2020年03月末からは羽田空港の新ルート運用が開始され、国際線の大幅な増便が予定されています。世界と繋がる玄関口が広がる一方で、都心へのアクセス強化など交通インフラの再配分も急がれます。日本全体の活力を維持するためには、まず東京が圧倒的な「稼ぐ力」を証明し続ける必要があるのではないでしょうか。
少子高齢化という「静かなる有事」への挑戦
華やかな再開発の陰で、東京は急速な少子高齢化という難題にも直面しています。2015年に144万人だった75歳以上の人口は、2020年代を通じて190万人規模へと急増する見込みです。これは「静かなる有事」とも呼べる事態であり、介護施設の拡充や人材確保は、都政において1秒の猶予も許されない最優先事項と言えます。
人口減少社会へと転じる2020年代半ばを見据え、労働力不足をどう解消し、全世代が安心して暮らせる社会をどう築くのか。小池都政が進めてきた待機児童対策や東京大改革の成果を問い直しつつ、その先のビジョンを示す必要があります。2020年07月の選挙で私たちが投じる一票は、4年間の評価であると同時に、10年後の東京の姿を決める重要な選択です。
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