新・国立競技場の真価は?サッカー天皇杯で見えた「究極の臨場感」と「おもてなし」の課題

新しい時代の幕開けを感じさせる 2020年01月01日、東京五輪のメインステージとなる国立競技場で、スポーツ界の「こけら落とし」としてサッカー天皇杯全日本選手権の決勝が開催されました。超満員の熱気に包まれたスタジアムは、まさにスポーツの殿堂と呼ぶにふさわしい輝きを放っています。

今回の目玉は何といっても、観客を熱狂させた驚異の「臨場感」でしょう。旧国立競技場は緩やかな1層構造でしたが、新スタジアムはフィールドを包み込むような「すり鉢状の3層構造」を採用しています。これにより、どの座席からでもピッチが驚くほど近くに感じられる設計となっているのです。

特筆すべきは、上層階(4階から5階)に設けられた最大34度という急傾斜のスタンドです。これはスキージャンプのジャンプ台に匹敵する角度で、ピッチを見下ろすような独特の没入感を生み出しています。現地を訪れた観客からは、トラックの存在を感じさせないほど迫力があるといった絶賛の声が上がりました。

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満席で見えた「快適性」へのリアルな課題

一方で、約5万7千人が詰めかけた現場では、SNSを中心に運営面への厳しい意見も散見されました。特にハーフタイム中、トイレや売店へ向かう人々で通路が埋め尽くされる事態が発生しています。スタイリッシュな構造ゆえに、動線となる通路の幅が十分ではないと感じる観客も少なくありません。

さらに、すべての人に優しい施設を目指す「バリアフリー」の観点でも課題が浮き彫りとなりました。車いすで観戦に訪れた方からは、混雑時に移動が困難になる場面があったとの指摘も届いています。案内スタッフの増員や誘導の最適化など、ソフト面での細やかな配慮が今後の運営に求められるでしょう。

編集者の視点から言わせていただければ、このスタジアムは「観戦体験」を極限まで高めた尖った設計だと感じます。利便性を犠牲にしてでも得られたあの圧倒的な景色は、間違いなく世界に誇れるものです。だからこそ、今後はこのハードをどう活かし、観客をストレスなく誘導するかという運営力が試されます。

今後は 2020年05月に予定されている陸上大会や、人気アーティスト「嵐」のコンサートなどを経て、五輪本番に向けた準備が加速していきます。世界中からゲストを迎えるその日まで、大会組織委員会が今回の「宿題」をどう解決し、最高のホスピタリティを完成させるのか、引き続き注目していきたいところです。

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