2019年12月20日、中国四国百貨店協会から最新の統計が発表されました。2019年11月における中国地方の百貨店売上高は、前年同月と比較して6.7%減少の213億6300万円という結果になっています。2カ月連続でマイナス成長が続いており、10月の消費増税に伴う「駆け込み需要」の揺り戻しが、いまだに色濃く影を落としているようです。
SNS上では、お気に入りブランドの買い控えを嘆く声や、「増税後の財布の紐が固くなった」というリアルな意見が目立ちます。百貨店側もこの苦境を静観しているわけではありません。かつての2014年5月における増税直後の落ち込みと比較すれば、現在は着実に回復基調にあると協会側は分析しています。私たちは今、景気の底を脱しつつある重要な局面に立ち会っているといえるでしょう。
店舗ごとの個別要因と品目別売上の実態
売上減少の背景には、増税以外にも特殊な事情が重なりました。鳥取大丸では大規模な催事フロアの改修工事が行われ、集客に一時的なブレーキがかかっています。また、2018年末に惜しまれつつ閉店した山口井筒屋宇部店の欠損分も、数字に影響を与えているのが現状です。個別の事情を除けば、市場の購買意欲そのものが消え去ったわけではないことが読み取れます。
品目別では、売上の柱である衣料品が9.2%減と苦戦を強いられました。また、ストックが可能な化粧品は7.2%減、高価な宝飾品や美術品については13.4%もの大幅減を記録しています。これらは増税前に「まとめ買い」が集中しやすいジャンルであるため、反動は想定内といえるかもしれません。今後はクリスマスや年末商戦に向けて、百貨店ならではの提案力が試される時期に入ります。
地域経済を支える百貨店は、単なる小売店ではなく、都市の文化的なシンボルでもあります。数字だけを見れば厳しい状況ですが、リニューアルや新規施策によって街を活性化させようとする企業の熱意は、必ず消費者に届くはずです。冬本番を迎え、華やかなショーウィンドウが街を彩るこの季節、私たちは地元の百貨店を支えるべく、素敵な一品を探しに出かけてみるのも良いのではないでしょうか。
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