神奈川県横浜市と東急電鉄、NTTドコモ、そしてNTTの4者が手を組み、地域社会の抱える課題解決と住民同士のコミュニケーションを活性化させるための大規模な実証実験を開始しました。これは、情報通信技術、すなわちICT(Information and Communication Technology)を駆使して、より住みやすい未来の街づくりを目指す取り組みです。実験の舞台となるのは、東急田園都市線のたまプラーザ駅(横浜市青葉区)の北側エリアで、期間は2019年6月から2020年3月までの予定となっています。
今回の実証実験の核となるのは、スマートフォンアプリなどを通じたデジタル技術の活用です。特に注目を集めているのは、住民自身がデジタル地図上に街の情報を投稿し共有できる「まち歩きサービス」でしょう。このサービスでは、住民が撮影した街の写真や、地域の役立つ様々な情報を投稿します。例えば、高齢者や車いす利用者にとって重要な、道路の段差や階段といったバリアフリーに関する情報、あるいは地元住民だけが知る魅力的な「おすすめスポット」などを、参加者全員でリアルタイムに共有することが可能になります。これにより、街の現状を“見える化”し、地域課題の発見と解決に役立てる狙いがあります。
さらに、実証実験では、地域の役立つ情報をテキスト形式で自動的に応答してくれる「地域チャットボット」も提供されています。チャットボットとは、対話(チャット)とロボットを組み合わせた言葉で、AI(人工知能)を活用して自動で会話を行うプログラムのことです。これにより、住民は知りたい情報をいつでも手軽に入手できるようになります。SNS上では、「このサービスがあれば、わざわざ役所に電話しなくても地域のちょっとした疑問がすぐに解決できそう」「住民目線のバリアフリー情報は本当に助かる」といった、生活に密着した利便性への期待の声が多く寄せられています。
この取り組みは、単なる技術検証に留まりません。市民の皆様が主体的に街づくりに参加し、デジタル技術を通じて繋がりを深める「共創」のモデルケースとなる可能性を秘めていると私は考えます。住民が提供する生きた情報は、行政や企業だけでは気づけない細かな課題を浮き彫りにし、地域の真のニーズに基づいたサービス開発へと繋がります。2021年を一つの区切りとして、このサービスが本格的に地域に導入されることを目指しているとのことですので、この実証実験の成功が、スマートシティ実現に向けた大きな一歩となることに強く期待したいところです。
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