長野県の軽井沢で大きな話題を呼んだ革新的なホテルブランドが、いよいよ茨城県土浦市にも登場します。2019年2月に誕生した第1弾に続き、満を持してオープンする「星野リゾート BEB5土浦」は、今までの宿泊施設の常識を心地よく覆してくれるでしょう。今回は、この大注目施設の舵取りを担う宮越俊輔総支配人に、独自のコンセプトや土浦という土地が秘めた無限の可能性についてお話を伺いました。
若者の旅行離れが叫ばれる昨今ですが、20代から30代のリアルな本音に迫ると、驚きのニーズが見えてきます。彼らにとって大切なのは、有名な観光地を巡ることよりも「誰とどのように時間を共有するか」という点でした。情報過多の日常から離れ、まるで行きつけの居酒屋やカラオケボックスにいるような感覚で、仲間と気兼ねなくストレスを発散できる空間が求められているのです。
そんな現代の若者たちの願いを形にしたキーワードが、「居酒屋以上旅未満 仲間とルーズに過ごすホテル」というユニークな合言葉です。ガチガチに予定を詰め込む旅行ではなく、かといって普段の飲み会よりも少しだけ特別な体験ができる絶妙な距離感を提案しています。先行して開業した軽井沢の施設では、実際に利用者の大半を同世代が占めており、驚異的な稼働率を叩き出しているのも納得の数字と言えます。
SNS上でも「このゆるい雰囲気が最高にエモい」「時間を気にせず友達と朝まで語り明かしたい」といった歓喜の声が溢れており、新しいカルチャーの誕生を予感させます。私自身、タイムパフォーマンを重視しがちな現代において、あえて「ルーズに過ごす贅沢」を肯定してくれる場所の存在は、非常に現代的で救いがあると感じています。現代人に最も必要なのは、こうした逃げ道の空間ではないでしょうか。
サイクリストを魅了する土浦のポテンシャルとアクセスの良さ
このホテルが位置する土浦は、日本屈指の自転車の聖地としても知られています。ターゲット層について宮越総支配人は、本格的な機材を愛する生粋の自転車乗りだけを想定しているわけではないと語ります。ダイエット目的のライトユーザーから、美味しいグルメを求めて走る方、さらには人生で初めてスポーツバイクに触れる初心者まで、あらゆる人に開かれた間口の広さが魅力となっています。
東京などの都心部からのアクセスが非常に良好なため、平日は忙しいビジネスマンがリフレッシュのためにふらっと訪れる拠点としても機能するでしょう。ここで注目したい専門用語が「サイクルツーリズム」です。これは自転車を観光の手段として活用し、地域の自然や文化を肌で感じながら旅をする新しい観光スタイルのことで、健康志向の高まりとともに世界中で注目を集めています。
ネットでは「茨城県は魅力度ランキングが低い」などと自虐的に語られることもありますが、実際はとんでもないポテンシャルを秘めています。東京都内からの移動時間は鎌倉へ行くのと大差なく、茨城空港を利用すれば遠方からのアクセスも抜群です。広大な湖や豊かな海が近く、全国屈指の農業生産額を誇るため、いつでも新鮮な食にありつけるという贅沢な環境が整っています。
近隣には絶景でSNS映えする国営ひたち海浜公園や、圧倒的なスケールを誇る牛久大仏といった観光名所も点在しており、見どころには事欠きません。単なる宿泊場所の枠を超え、地域の魅力をサイクリングというフィルターを通して再発見させてくれるBEB5土浦は、これからの国内旅行のスタンダードを変える起爆剤になるに違いないでしょう。
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