金ETFの運用残高が過去最高を記録!世界的なリスク回避で注目が集まる安全資産の魅力と今後の展望

世界的な経済の不透明感が高まる中、安全資産としての「金」に爆発的な注目が集まっています。金の国際調査機関であるワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)が2020年1月8日に発表したデータによると、2019年の金ETFの運用残高の増加額は388億ドルに達しました。これは前年比で37%もの大躍進であり、年間の増加額としては過去最高を記録しています。SNS上でも「これだけ世界が揺れると金に頼りたくなる」「資産防衛のために金ETFをポートフォリオに組み入れた」といった声が相次ぎ、個人の関心の高さが伺えます。

ここで登場する「金ETF」とは、取引所に上場している投資信託の一種で、金の価格に連動するように作られた金融商品です。通常の投資信託とは異なり、株式と同じようにリアルタイムで市場で売買できる利便性があります。さらに、現物の金地金を自分で保管する手間や盗難のリスクがないため、初心者から機関投資家まで幅広い層に支持されているのです。今回の爆発的な残高増加は、この金ETFの手軽さと、世界的なリスク回避の動きが完璧に合致した結果と言えるでしょう。

2019年末時点における金ETFの運用残高は1410億ドルに達し、これは2013年2月以来の高水準となります。この驚異的な伸びは、かつてのリーマン・ショックや欧州債務危機に揺れた2009年から2012年の金バブル期をも上回る勢いです。金ETFが裏付けとして保有する現物の金も、2019年末時点で2881トンを記録し、前年末から400トンも増加しました。これほど急激に資金が流入した背景には、金価格自体の上昇が資産価値をさらに押し上げたという好循環が存在します。

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金利低下と地政学リスクがもたらした金買いのドミノ現象

具体的な要因を振り返ると、米国による利下げや米中貿易摩擦の激化が挙げられます。特に2019年6月や、米連邦準備理事会(FRB)が10年半ぶりの利下げを断行した2019年7月から10月にかけての資金流入は顕著でした。先進国の国債がマイナス金利に沈む中で、元々利息を生まない金が相対的に有利な投資先として選ばれたのです。また、イギリスのEU離脱を巡る混迷から、英ポンド安や景気減速を懸念した欧州の投資家が、イギリス上場銘柄の残高を14.5%も増加させたことも特徴的です。

編集部としては、この金への資金集中は極めて合理的な動きであると考えています。通貨の価値が揺らぐ時代において、世界共通の「絶対的な価値」を持つ金は最強の盾となるからです。年明けの2020年1月以降も、米国とイランの対立激化という地政学リスクによって、有事の金買いはさらに加速しています。米調査会社リフィニティブのデータでは、主要銘柄の合計が2019年末からすでに100トン近く増えており、この勢いは当面の間、衰えることはないでしょう。

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