2020年01月03日、世界中を震撼させるニュースが飛び込んできました。米軍がイラン革命防衛隊の精鋭組織である「コッズ部隊」のソレイマニ司令官を殺害したという報道を受け、中東情勢は一気に緊張状態へと突入しています。この衝撃的な一報は、すぐさま金融市場やエネルギー市場を直撃し、私たちの生活にも密接に関わる原油価格が劇的な跳ね上がりを見せました。
国際的な原油価格の指標として知られる「北海ブレント原油先物」は、一時1バレルあたり69.5ドルまで急伸し、前日と比較して5%もの上昇を記録しています。心理的な節目とされる70ドルの大台に迫る勢いとなっており、これはサウジアラビアの石油施設が攻撃された2019年09月以来の高値水準です。産油国が集中するエリアの地政学的リスクは、供給不安という形で世界に影を落としています。
SNS上では、このニュースに対して「ガソリン代がまた上がるのではないか」といった家計への不安を訴える声や、「第3次世界大戦の火種になりかねない」といった情勢への危機感を募らせる投稿が相次いでいます。専門家からは、供給網を意味する「サプライチェーン」への打撃を懸念する声も上がっており、ホルムズ海峡の封鎖といった最悪のシナリオを危惧するムードがネット上でも急速に広がっているのが現状です。
リスク回避の円買いと金市場の過熱
緊迫する情勢を受け、投資家の間では「有事の円買い」と呼ばれる動きが活発化しています。これは世界的に不安要素が増えた際、比較的安全な通貨とされる日本円を確保しようとする投資行動を指します。2020年01月03日の外国為替市場では、ドルを売って円を買う流れが強まり、円相場は一時1ドル=107円台まで急騰しました。これは約2カ月ぶりとなる円高水準であり、輸出企業への影響が懸念されます。
また、実物資産として価値が安定している「金(ゴールド)」にも資金が流れ込んでいます。ニューヨークの金先物市場では、一時1トロイオンスあたり1550ドル台を記録し、約4カ月ぶりの高値をつけました。私は、この動きこそが現在の市場が抱える底知れぬ恐怖心を物語っていると感じます。目に見えない経済の揺らぎが、金という実体のある輝きに収束していく様は、まさに有事の際の典型的な市場反応と言えるでしょう。
一方で、実体経済への不安は株式市場にも波及しています。2020年01月03日の米ダウ工業株30種平均は、取引開始直後から大幅な下落を見せ、下げ幅は一時360ドルを超える事態となりました。軍事的な緊張が続く限り、市場の不透明感は拭い去れないでしょう。私たちは今、エネルギー安全保障と世界経済の安定という大きな転換点に立たされていると言っても過言ではありません。今後の動向から片時も目が離せない状況です。
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