レディースジャケットの新トレンド!大人女性の魅力を引き出す「カバナ」の自由な着こなし術と機能美に迫る

アパレル業界で服の売れ行きが伸び悩むと言われて久しい現代ですが、実は今、大人の女性たちの間で熱い視線を集めているアイテムがあります。それがレディースジャケットです。高島屋日本橋店では2019年4月から2019年9月までの上期において、女性向けジャケットの売上高が前年同期と比べて1割近くも増加しました。さらに三陽商会が展開するブランドの「エポカ」では、2015年の発売以来、累計1万着以上を売り上げる大ヒットジャケットが登場しており、市場の勢いを感じさせます。

かつてのジャケットといえば、男性のスーツスタイルに近い、かっちりとしたデザインが主流でした。働く女性にとって、社会という荒波に立ち向かうための「戦闘服」と表現されることも多かったように思います。しかし、現代は女性が社会で活躍することが当たり前の時代になりました。働く女性の職種や年齢層が豊かになったことで、過度な緊張感を持たずに自分らしく軽やかに仕事をこなす人々が増加しています。そんな時代の変化に伴い、求められるジャケットの役割も大きく変わりつつあるのです。

こうした背景のなか、30代から50代の働く女性を中心にSNSでも「一目惚れした」「着るだけで気分が上がる」と大きな反響を呼んでいるのが、2018年に誕生したジャケット特化型ブランドの「カバナ」です。カバナとは英語でビーチやプールサイドにある休憩所やコテージを意味します。オフィスシーンに限定されがちなアイテムですが、デザイナーの吹上肖さんは、日常からリゾートまで朝から夜までいつでも羽織れる一着を目指したそうです。

吹上さんは、ヨーロッパの女性たちがジーンズやドレスの上にラフにジャケットを羽織る姿に魅了され、気負わずに着られる服を作りたいと考えました。カバナの魅力は、その圧倒的な自由さにあります。秋冬には重くなりがちなコーディネートを彩るブルーやアプリコット色のコーデュロイ素材を採用し、春夏にはピンクやグリーンといった心躍る色彩を提案しています。さらに、動いたときにさりげなく見える裏地には、ペイズリーやチェック柄など一着ごとに異なる遊び心が施されているのです。

素材やシルエットのバリエーションも実に多彩です。毛足の長いシャギー素材を使ったコート代わりに使えるものから、レース素材でカーディガンのように軽く羽織れるものまで揃っています。ボタンの代わりにリボンで結ぶカシュクール仕様や、後ろ身ごろのウエストを絞って裾をふんわりと広がらせたデザインなど、従来の型にはまらない工夫が満載です。私は、この「お堅い上着」という固定観念を打ち破るデザインこそが、現代の女性が求める「自分らしさ」に完璧にフィットしていると感じます。

高島屋のセレクトショップでバイヤーを務める長尾悦美さんも、カバナの豊富なバリエーションを絶賛し、オフィススタイルを楽しくしてくれるブランドとして自ら愛用しています。今の働く女性たちは、前向きに自分らしく仕事を楽しんでいる人が多く、きちんと感だけでなく、無理せず着られて日常が少し楽しくなるデザインが心をつかむのでしょう。ファッションは義務ではなく、自己表現の楽しさであるべきだという吹上さんの哲学が、見事に具現化されていると言えます。

さらに、このジャケットには実際に袖を通した瞬間に驚くべき秘密が隠されています。なんと外側に2つ、内側には5つものポケットが備わっているのです。女性物の服は内ポケットが1つだけだったり、飾りだけのダミーだったりすることが多いですが、カバナは違います。ハンカチやサングラス、口紅、スマートフォンが綺麗に収まり、お金やクレジットカードを安心して入れられるファスナー付きのポケットまで設計されています。

デザイナーの吹上さんは、男性のジャケットにある豊富なポケットを羨ましく思っていたそうです。バッグのブランドも手がける彼女が、あえて「かばん要らずの服」を作った理由は、夜の食事のときなどに手ぶらで開放的になりたいという願いからです。この高い収納力は、単なるデザインの奇抜さではなく、現代をアクティブに生きる女性の日常を支える優れた機能美です。自由な外見でありながら、中身はしっかり実用的というギャップに胸が熱くなります。

女性のためのジャケットの歴史を振り返ると、1950年代にココ・シャネルがコルセットなどで体を締め付けるファッションに異議を唱え、動きやすいスタイルを確立したことが先駆とされています。当時のシャネルのポケットは女性が手を入れやすい位置に配置されましたが、その仕草は当時としては男性的なものとみなされていました。時代を経て進化したカバナのジャケットは、当時の女性たちよりもさらに活動的になった現代の女性に寄り添い、今なお美しく進化を続けているのです。

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