医療の未来を大きく変える驚きの研究が、いま着実に前進しています。再生医療ベンチャーのヒューマンライフコード株式会社は、出産時に本来であれば破棄されてしまう「へその緒」を活用し、白血病治療の難敵に立ち向かう画期的な事業を急ピッチで進めているのです。ネット上でも「命のバトンが次の命を救う素晴らしい試み」「医療の進歩に期待したい」といった感動や応援の声が数多く寄せられており、世間の注目度の高さがうかがえます。
白血病の根本的な治療法として、正常な血液を生み出す源となる「造血幹細胞(ぞうけつかんさいぼう)」を患者に移植する手術が存在します。しかし、この治療には大きな壁があるのです。移植された細胞が患者の体を「敵」とみなして攻撃してしまう激しい拒絶反応、いわゆる合併症が引き起こされるケースが少なくありません。具体的には激しい発疹や下痢といった症状が表れ、患者の体を激しく消耗させてしまうことが医療現場での大きな課題となっています。
既存の治療薬ではどうしても効果が出ない患者を救う切り札として期待されるのが、今回の新技術です。東京大学医科学研究所の長村登紀子准教授が培ってきた最先端の研究をベースにしており、あらかじめ同意を得た妊婦から提供されたへその緒や臍帯血(さいたいけつ)を利用します。そこから「間葉系細胞(かんようけいさいぼう)」という、体を構成する様々な細胞へと変化できる貴重な細胞を取り出し、治療に役立てる仕組みです。
この細胞を人工的に大量へと増殖させ、いつでも使えるように凍結保管する取り組みが進んでいます。2020年12月を目安として、東京大学医科学研究所の内部に専用の細胞ストック施設を新設する計画が立ち上がりました。その後は実際の患者に投与して安全性や効果を確かめる臨床試験を重ねていく流れです。順調にいけば2023年には国への製造販売の承認申請を行うスケジュールとなっており、実用化へのカウントダウンが始まっています。
国内でこの重い合併症に苦しむ患者は1500人ほどとされていますが、同社は日本国内にとどまらず、将来的な海外への販売も視野に入れている模様です。この壮大なプロジェクトを加速させるため、既存株主である稲畑産業や日本トリムに加え、医薬品の卸大手や製造受託企業などから総額で約12億円もの資金を調達しました。へその緒の採取から製造、そして病院への流通に至るまで、すべての工程を国内で完結させる強固な供給網が整いつつあります。
これまで捨てられていた組織が深刻な病気に悩む人を救う特効薬へと生まれ変わるドラマには、医療の枠を超えた温かさを感じずにはいられません。日本国内で安定した細胞の供給体制が確立されれば、多くの患者やその家族にとって大きな希望の光となるに違いないでしょう。一刻も早くこの治療法が承認され、一人でも多くの命が救われる社会が到来することを切に願うとともに、今後の進展を編集部としても熱い視線で見守っていきたいです。
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