トヨタとソニーが描く未来!CES2020で日本企業が魅せたデジタルトランスフォーメーションの衝撃

アメリカのラスベガスで2020年1月10日まで熱い熱戦が繰り広げられた、世界最大級のデジタル技術見本市「CES」。今回のイベントでは、日本を代表する巨大企業であるトヨタ自動車とソニーが、時代の波に乗って生まれ変わろうとする力強い姿を世界へと発信しました。

2020年は次世代の超高速通信システム「5G」の本格的な商用サービスが幕を開け、人工知能であるAIの普及も加速する記念すべき年です。あらゆる産業において技術の土台がガラリと刷新される中、デジタル技術を駆使して自社のビジネスモデルや組織そのものを根底から変革する「デジタルトランスフォーメーション(DX)」は、もはや生き残りをかけた必須の経営課題といえるでしょう。

SNS上でも「日本企業の逆襲が始まった」「自動車メーカーが街を作り、家電トップが車を作る時代なんてワクワクする」といった、これまでにない興奮を隠せない声が数多く飛び交っています。この変革の波は、2社のようなトップランナーだけでなく、あらゆる国内企業が当事者として推し進めるべき壮大なプロジェクトなのです。

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未来の都市と進化したクルマ!2社が提示した圧倒的なビジョン

今回、世界の度肝を抜いたのがトヨタ自動車の発表です。同社は静岡県裾野市の工場跡地を利用し、およそ2000人の住民が実際に生活を送る「未来の実験都市」を建設する計画を明らかにしました。網の目のように張り巡らされたITインフラと自動運転車、さらには小型無人機であるドローンなどを高度に融合させ、全く新しい移動サービスの創出を目指すとのことです。

一方のソニーも、独自の最先端技術を詰め込んだ自動運転のコンセプトカーを披露し、従来の家電領域からモビリティ分野へ本格的に舵を切る姿勢を鮮烈に印象付けました。これまでのCESでは、アメリカのIT巨人たちや韓国のサムスン電子の後塵を拝し、日本企業の影が薄かったのも事実です。しかし、2020年の会場では両社のブースに幾重もの人だかりができ、久々に日の丸企業の底力を見せつける形となりました。

さらに、生命保険会社やスポーツ用品メーカーといった、一見するとデジタル領域とは距離のあった異業種も初参戦を果たしています。私は、これこそが真のDXの姿であり、テクノロジーがすべての産業を融合させる新時代の幕開けだと確信しています。

掛け声で終わらせない!日本企業が世界をリードするための条件

ただし、華やかな発表をただの「お祭り騒ぎ」で終わらせては意味がありません。提示した壮大なビジョンを確実に具現化し、いかにして継続的な収益へと結びつけるかがこれからの本番です。そのためには、激変するデジタル時代の中で自社にしか真似できない「本当の強み」を冷静に見極める眼量が必要になります。

たとえばソニーは、自社が世界に誇るデジタルカメラ用の画像センサー技術を、自動運転車が周囲の状況を瞬時に把握するための「目」として自動車メーカーへ売り込む戦略を立てています。また、自前主義にこだわらず、異業種の知恵や研究者の技術を貪欲に取り入れる柔軟なパートナーシップも不可欠でしょう。

圧倒的な資金力で市場を席巻するアメリカのIT大手に立ち向かうには、経営トップの不退転の決意が何よりも求められます。時代遅れとなった既存事業を思い切って縮小するような、痛みを伴う大胆な構造改革を断行できるかどうかが、今後の勝敗を分けるはずです。今回の熱狂が単なる掛け声倒れに終わらぬよう、日本企業が持つ本気の実行力に期待したいと思います。

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