福井の隠れた聖地!一乗谷朝倉氏遺跡で体感する戦国ロマンと明智光秀ゆかりの地巡り

北陸の地に強大な勢力を誇り、あの織田信長と激しい火花を散らした戦国大名、朝倉氏をご存じでしょうか。彼らが本拠地とした福井市の一乗谷には、約100年もの間栄華を極めた城下町の跡が、奇跡的な規模でそのまま眠っています。これほど完璧な状態で中世の遺構が残る場所は国内でほかにありません。歴史の息吹を肌で感じようと、多くの観光客がこの地を訪れています。

福井市の中心部から南東へ約10キロメートルほどの場所に位置する一乗谷は、周囲を山に囲まれた天然の要害です。国の「特別史跡」に指定されているエリアは278ヘクタールに及び、今なお未発掘の場所が残るほど広大です。さらに、敷地内の美麗な4つの庭園は「特別名勝」に、2000点を超える貴重な出土品は「重要文化財」に指定されており、その歴史的価値は計り知れません。

記憶に新しい2019年5月には、地域の歴史や文化を物語るストーリーとして「日本遺産」にも見事認定されました。朝倉氏遺跡保存協会の岸田清会長は、国内で特別史跡、特別名勝、重要文化財の3冠を達成している他の5カ所がすべて世界遺産であることに触れ、一乗谷も将来的な世界遺産登録へ向けて大きな期待を寄せているそうです。SNS上でも「これほどの規模の遺跡が日本にあるなんて驚き」「世界遺産級の隠れスポット」と感動の声が広がっています。

観光のハイライトとなるのが、当時の息遣いを再現した「復原町並(ふくげんまちなみ)」です。応仁の乱によって京都が荒廃していた時代、安定した統治を行った朝倉氏の城下町は、華やかな「北ノ京」として繁栄しました。ここでは中級武士の屋敷や染物屋など10棟が並びます。当時出土した礎石をそのまま基礎に使用して忠実に再現しているため、単なる「復元」ではなく「復原」という言葉が使われている点も見逃せません。

遺跡内には、朝倉義景の菩提寺(ぼだいじ・先祖を供養するお寺)の山門である美しい「唐門」や、敵の侵入を遮るために築かれた巨大な城戸跡(きどあと)など、至る所に戦国の面影が散りばめられています。歴史ファンはもちろんのこと、最近では中世の重厚な雰囲気を背景に、お気に入りの衣装を身にまとってコスプレ撮影を楽しむ若い世代の姿も目立っており、SNSの映えスポットとしても静かなブームを巻き起こしています。

保存協会の調査によると、テレビ番組での紹介などの影響もあり、2019年4月から2019年11月までの来訪者数は26万人を記録しました。これは前年の同じ時期と比べて、なんと4割も増加している驚異的な数字です。歴史ロマンを求める人々を惹きつけてやまない魅力が、今まさに全国へと浸透しつつあるのでしょう。

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2020年大河ドラマの主役・明智光秀も愛した旧朝倉街道の魅力

さらに注目したいのが、2020年のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』の主人公として脚光を浴びる明智光秀との深い関わりです。実は光秀は若き日に、朝倉氏を頼ってこの地に身を寄せていた時期がありました。一乗谷から約3キロメートルほど離れた場所には彼の住居跡とされる「明智神社」があり、当時はそこから旧朝倉街道を通ってこの城下町へと通っていたと考えられています。今年はさらなる大河効果による盛り上がりが確実視されているでしょう。

編集部としても、一乗谷は単に古い遺跡を見るだけでなく、当時の人々の暮らしや息遣いを五感で味わえる稀有な場所だと確信しています。戦国武将たちの野望や悲哀が染み込んだこの谷を歩けば、まるでタイムスリップしたかのような深い感動に包まれるはずです。周辺の豊かな大自然と調和した美しい景色は、日常の忙しさを忘れさせてくれる癒やしのひとときを提供してくれます。

今後の発展も見逃せません。福井県は2022年の開業を目指して、一乗谷駅の近くに新たな博物館の建設を予定しています。館内には当時の賑やかな暮らしを再現した巨大なジオラマなども設置される計画が進んでおり、観光地としての魅力は今後さらに高まっていくでしょう。

アクセスはJR越美北線の一乗谷駅から「復原町並」まで、のどかな景色を眺めながら歩いて30分ほどです。福井駅からの直行バスや、禅の聖地として有名な永平寺を結ぶ路線バスも運行されています。復原町並の入場料は220円で、開場時間は9時から17時までとなっています。年末年始の12月28日から1月4日まではお休みとなりますので、お出かけの際はご注意ください。

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