「まずい、もう一杯!」のテレビCMで一世を風靡したケール青汁のパイオニア、キューサイ(福岡市)が、新たな市場の開拓へ向けて大きく舵を切りました。同社は2020年1月20日、ホテルや飲食店をターゲットにした業務用青汁の販売を本格的に拡大することを発表したのです。これまで個人向けの通信販売を主軸に成長を遂げてきた同社ですが、現在は競合他社の乱立によって市場の競争が激化しており、通販の売り上げは伸び悩みの壁に直面しています。
こうした現状を打破すべく、同社はスーパーなどの小売店へのアプローチに加え、成長著しい法人向けビジネスに商機を見出しました。なんと今後5年以内に、法人部門の売上高として20億円を達成するという野心的な目標を掲げているのです。この大胆な戦略シフトに対して、インターネット上やSNSでは「ホテルの朝食バイキングで手軽に青汁が飲めるのは嬉しい」「健康志向の旅行者にウケそう」といった、前向きで期待に満ちた声が早くも多数寄せられています。
ビジネスを加速させるため、同社は専門部署の体制を従来の8人から17人へと一気に倍増させました。今後は営業担当の社員をさらに増員していく計画であり、組織の並々ならぬ本気度が伝わってきます。さらに注目すべきは、動物性由来の食品を一切口にしない完全菜食主義者である「ビーガン」の人々が、安心して飲用できることを証明する民間団体の認証を取得した点です。これにより、世界的な健康ブームの波を捉える準備が整いました。
この認証の取得は、日本を訪れる外国人旅行者、いわゆる「インバウンド」の旺盛な健康需要を取り込むための強力な武器になるでしょう。近年は海外でも健康意識が急激に高まっており、日本の伝統的な健康飲料である青汁への関心も寄せられています。2019年10月時点のデータによると、すでに日本全国にある約300ものホテルや飲食店への納入を完了させており、宿泊施設の朝食ビュッフェなどを中心に、その導入の輪は着実に広がりを見せています。
思えば同社は、外食産業からの引き合いが非常に強いことを見抜き、2017年には早くも法人向け営業の専門部署を新設していました。そして翌年となる2018年には、業務用粉末商品である「キューサイ青汁のある食卓」を市場に投入し、BtoBビジネスへの本格的な参入を果たしたのです。通販特有の「家で1人で飲むもの」というこれまでの固定概念を覆し、外食や旅先という日常の様々なシーンに青汁を溶け込ませる試みは、非常に素晴らしい着眼点だと感じます。
この業務用粉末は、個人向けの商品と比較して販売単価が低く抑えられているほか、1袋あたりの容量を少なくすることで、現場での使い切りやすさを追求した設計になっています。さらに、一般的に青汁に対して「苦くて飲みにくい」という苦手意識を持つ初心者へ配慮し、濃度をあえて薄く調整して苦みを劇的に軽減させている点も見逃せません。誰でもすっきりと美味しく飲める工夫が施されているため、幅広い顧客層に愛される定番ドリンクになるのではないでしょうか。
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