JR九州が描く2020年の未来図!東京五輪のインバウンド獲得と地方鉄道が直面する現実とは

2020年という記念すべきオリンピックイヤーを迎え、日本中が沸き立っています。九州の交通インフラを支えるJR九州にとっても、今年は非常に重要な意味を持つ1年になるでしょう。青柳俊彦社長は、現在進めている中期経営計画の折り返し地点であり、2030年に向けた長期ビジョンのスタートダッシュを切る年だと位置付けています。東京五輪を目当てに日本を訪れる世界中の観光客をいかに九州へ引き込むか、その戦略に注目が集まっています。

SNS上でも「オリンピックを機に九州の観光地がもっと世界に知られてほしい」「海外の人がたくさん来たら賑やかになりそう」といった、インバウンドへの期待の声が多く寄せられていました。インバウンドとは、外国人が日本へ旅行にやってくる「訪日外国人旅行」を指す言葉です。JR九州は、この一大チャンスを逃さずに呼び込みを成功させ、2020年度の業績をさらなる増収増益へと導く構えを見せています。

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世界基準のサービスで仕掛けるインバウンド戦略

多くの外国人観光客を魅了するためには、世界に通用するおもてなしの環境づくりが欠かせません。JR九州では、すでに具体的な一手を打っています。2019年には長崎駅に世界的な高級ホテルチェーンであるマリオット・インターナショナルの誘致を発表し、大きな話題を呼びました。今後は長崎だけでなく、別の主要駅などでもグローバル企業とタッグを組み、一流のサービスを展開していく方針を掲げています。

これにはネット上でも「駅に直結した高級ホテルができれば、外国人だけでなく国内の旅行者にとっても便利になる」「攻めの姿勢が素晴らしい」と歓迎する意見が目立ちました。玄関口である駅周辺の価値を高めることで、九州全体の観光ポテンシャルを引き上げる狙いがあるのでしょう。地方の魅力を世界ブランドの安心感で包み込む戦略は、これからの時代に強力な武器となるに違いありません。

地方の公共交通をどう守るか?沿線住民へ投げかけられた問い

華やかな観光戦略の一方で、同社は地方路線の維持という深刻な課題にも直面しています。豪雨災害からの復旧が議論されている日田彦山線の問題をはじめ、人口減少社会における公共交通のあり方が厳しく問われているのが現状です。青柳社長は、鉄道会社だけに頼る形での路線維持には限界があると指摘し、沿線住民や自治体も我が事として危機感を持ってほしいという切実なメッセージを発信しています。

この発言に対してSNSでは「ある日突然鉄道がなくなるのは困るけれど、赤字を垂れ流し続けるわけにもいかない」「住民負担やバス転換も現実的に話し合うべき段階にきている」など、リアルな議論が巻き起こりました。移動手段を守るためのコストを無限にかけられないのは当然の帰結です。国や自治体を含めた社会全体で、最適な交通網のルール作りを急ぐ必要があるでしょう。

海外投資家へのアプローチと次世代モビリティへの挑戦

上場企業としてのJR九州は、市場からの評価という側面でも模索を続けています。2019年11月には上限100億円の自社株買いを発表し、投資家から一定の理解を得られました。しかし、公共性の高い日本の鉄道ビジネスは、欧米の投資家には理解されにくい側面もあるようです。単なる利益追求だけでなく、地域貢献と企業成長をいかに両立させるか、丁寧な対話が今後も求められるでしょう。

同時に期待されているのが、次世代の交通システム「MaaS(マース)」の推進です。MaaSとは、スマートフォンなどを使い、あらゆる交通手段を1つのサービスとして統合してシームレスに予約・決済できる仕組みのことです。JR九州は自社の枠組みにこだわらず、多様な企業と連携して便利なプラットフォームを活用していく柔軟な姿勢を見せており、2020年はその課題と目標がより鮮明になるでしょう。

編集部の一言:持続可能な地域交通へのパラダイムシフト

筆者は、今回の青柳社長の発言にある「鉄道が突然なくなる事態は避けたい」という言葉に、強い覚悟と深い危機感を覚えました。過疎化が進む日本の地方において、従来のビジネスモデルのまま鉄道を維持するのは不可能です。これからはMaaSのような最新技術を貪欲に取り入れつつ、住民や行政、そして鉄道会社が三位一体となって「身の丈に合った最適な移動インフラ」を再定義していくべきではないでしょうか。

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