日本のビジネス界に激震が走るニュースが飛び込んできました。東芝機械は2020年1月21日、旧村上ファンド系の投資会社であるオフィスサポートから、株式公開買い付け(TOB)を行うという通告を受けたことを明らかにしました。TOBとは、企業の支配権を握るために、不特定多数の株主から市場外で株を買い集める手法のことです。この突然の奇襲に対し、東芝機械側はすぐさま異例の対抗措置を発表し、市場の注目を一気に集めています。
東芝機械が打ち出した防衛策は、条件に応じて既存の株主へ新株予約権を無償で割り当てるというものです。これは買収側の株式比率を引き下げて買収を困難にする、いわゆる「ポイズンピル(毒薬条項)」に近い仕組みと言えます。2020年1月17日の夜に通告を受けた東芝機械は、情報の開示を事前に求める姿勢を明確にしました。買収側の経営方針が見えない中では、株主が正しい判断を下せないという危機感が背景にあるのでしょう。
この緊迫した攻防に対して、SNS上では早くも多くのビジネスパーソンや個人投資家が反応しています。「いよいよ村上氏が本格的に動き出した」「東芝機械のスピード対応には驚いたが、既存の株主は本当に納得するのだろうか」といった、行く末を固唾をのんで見守る声が目立ちます。さらに「ガバナンスのあり方が問われる局面に立ち会っている」という指摘もあり、単なる一企業の争いを超えた関心が集まっている印象です。
一方で、買収を仕掛ける村上世彰氏は2020年1月17日の取材に対し、「寝耳に水であり、企業統治の根幹に関わる問題だ」と東芝機械側の対応を激しく批判しました。企業統治、いわゆるコーポレートガバナンスとは、会社が株主や社会のために透明・公正な意思決定を行う仕組みのことです。村上氏側は、正当な手続きを経ずに防衛策を講じる東芝機械の姿勢が、株主軽視にあたると主張しており、両者の溝は深まるばかりです。
企業価値の最大化へ!問われる株主の選択
東芝機械は同日、別件で保有していたニューフレアテクノロジーの株式売却に伴い、約100億円の特別利益を計上することも発表しています。資金力が高まるタイミングでの買収劇には、思惑が交錯していると言わざるを得ません。東芝機械側は、過去の村上氏側の投資手法を引き合いに出し、今回のTOBが企業の長期的成長や株主の共同利益を損なうリスクがあると警告しており、防衛の正当性を強く訴えています。
編集部としては、今回の事態は日本の株式市場が成熟するための重要な試金石であると考えます。これまでは経営陣の保身と批判されがちだった買収防衛策ですが、今回は独立委員会の意見を挟むなど、客観性を保とうとする努力が見られます。大切なのは、どちらの主張が真に企業の未来を輝かせるかという点です。経営陣は2020年2月初旬に経営計画の改定を控えており、株主の心を動かす具体的なビジョンを示せるかが勝負の分かれ目になるでしょう。
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