ヤフーがZOZOを4000億円で買収!EC界の勢力図激変へ、PayPay連携で狙う「逆転のシナリオ」とは?

日本のインターネット業界に激震が走りました。ソフトバンクグループ傘下のヤフーは2019年09月12日、衣料品通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOに対して、株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表したのです。取得額は最大で4007億円にのぼり、過半数の株式を手に入れることで連結子会社化を目指します。この巨大買収劇の裏側には、先行する競合他社を追い上げ、停滞するEC事業を劇的に進化させたいというヤフーの強い危機感が見え隠れしています。

現在、国内のショッピングサイト利用者は、アマゾンジャパンが約5004万人、楽天市場が約4804万人と2強体制が続いています。一方、ヤフーショッピングは約2880万人と大きく水をあけられており、さらにメルカリといった新興勢力の猛追にもさらされている状況です。専門用語で「TOB」とは、あらかじめ買い取り価格や期間を公表して、不特定多数の株主から市場を通さずに株を買い集める手法を指します。ヤフーはこの勝負手により、一気に戦況を覆そうとしています。

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喉から手が出るほど欲しかった「若者層」と「ファッション」の知見

ヤフーにとって最大の課題は、利用者の「高齢化」でした。40代から50代が中心の顧客基盤に対し、ZOZOが抱える約800万人のユーザーの多くは20代から30代の若年層です。川辺健太郎社長が「極めて補完的な関係」と語る通り、両社の統合は理想的なパズルが完成したかのようです。SNS上では「ZOZOがヤフーになるなんて想像もしていなかった」「PayPayで服が買えるようになるのは便利かも」といった期待と驚きの声が次々と投稿されています。

さらに注目すべきは、スマホ決済サービス「PayPay」との強力な連携です。2019年の秋には、新たな通販サイト「PayPayモール」やフリマアプリ「PayPayフリマ」の立ち上げが予定されており、ここにZOZOの強力なブランド力が加わります。経済産業省のデータによれば、ファッション分野のEC市場はスマホ経由の取引が5割を超えており、他のジャンルよりもモバイルシフトが進んでいます。ZOZOのノウハウは、ヤフーのスマホ戦略を加速させる起爆剤となるでしょう。

前澤氏の退任と「テックジャイアント」への対抗策

今回の発表に合わせて、ZOZOの象徴であった前澤友作社長が2019年09月12日付で退任しました。前澤氏は自身のSNSで「新たな道へ進みます」と投稿し、後任には沢田宏太郎氏が就任します。カリスマ経営者の去就に注目が集まる一方で、編集者の視点から見れば、これはZOZOにとっても成長の鈍化を打破するための現実的な選択だったと言えます。自前主義に限界を感じる前に、ヤフーという巨大なインフラを持つパートナーと手を組むことは、生き残りをかけた英断だったのではないでしょうか。

今後、ヤフーの次なる一手として期待されるのが「生鮮食品」への進出です。先行するアマゾンはスーパー大手のライフコーポレーションと組み、2019年09月12日から生鮮品の宅配サービスを開始しました。楽天も米ウォルマートと提携するなど、各社は日常的な買い物データの収集を急いでいます。ヤフーがZOZOで得たファッションの感性と、PayPayの利便性、そして生鮮食品を組み合わせた時、私たちの生活は今以上に劇的な変化を遂げるに違いありません。

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