イギリスのヘンリー王子とメーガン妃が発表した王室からの独立宣言が、世界中で大きな波紋を広げています。公務から完全に外され、王族としての敬称も使用できなくなるという異例の「厳重処分」が下されました。この決定に対し、SNS上では「いくら何でも厳しすぎる」「これは王室によるいじめではないか」といった同情の声が噴出しています。その一方で、事前に何も相談されていなかったエリザベス女王との間には、修復が難しいほどの深い溝が浮き彫りになってしまいました。
独立に向けた動きが加速する中、ヘンリー王子は2020年1月20日にロンドンで開催された「英国アフリカ投資イベント」に出席しました。会場ではジョンソン首相と約20分間にわたる会談を行っています。私的な場として内容は非公表とされましたが、報道された写真に写る王子の表情は一終始硬く、苦悩の色が隠せません。その後、2020年1月21日には妻子が待つカナダへと旅立ったことが報じられており、すでに生活の拠点はイギリス国外へと移りつつあるようです。
「私たちの本意は、公金に頼ることなく、女王や英連邦へ奉仕を続けることだった」と、ヘンリー王子は2020年1月19日のスピーチで切実な胸の内を初めて明かしました。この「ロイヤルハイネス(殿下・妃殿下)」という尊称は、最高位の王族であることを示す専門用語です。しかし王室側は、特権だけを維持する「いいとこ取り」は許さないという世論の反発を強く意識しました。結果として、この敬称を剥奪し、さらに邸宅の改修費である約3億円を国庫へ返還させるという厳しい決断を下したのです。
2020年1月8日に突如として計画が発表された当初、イギリス国民の多くは困惑し、直後の世論調査では夫妻の支持率が急落しました。しかし、蓋を開けてみれば想像以上の厳罰となり、王室専門家からは「自由を求めた若者に対する組織的な排除だ」という批判も上がっています。ただ、完全な絶縁というわけではありません。今後は父であるチャールズ皇太子の私有地(コーンウォール公領)からの資金援助や、公費による警備体制は継続される見通しとなっており、国民の税金の使われ方には依然として厳しい目が注がれています。
ネット上でも「メーガン妃の商業主義が原因ではないか」と勘繰る声が絶えません。実際に夫妻は「サセックスロイヤル」というブランドを約100項目にわたって商標登録しており、メーガン妃は米ディズニーとの声優契約を結んだとも噂されています。王室側は「女王の価値観を損なわないこと」と釘を刺しており、伝統あるブランドがビジネスに利用されることを強く警戒しているのでしょう。開かれた王室の象徴となるはずだったアメリカ人妃の誕生は、皮肉にも激しい対立を生む結果となってしまいました。
編集者としての視点から見れば、今回の騒動は単なる家族の揉め事ではなく、階級社会を維持してきたイギリスの伝統そのものが揺らいでいるサインだと感じます。折しも2020年1月末には欧州連合(EU)からの離脱を控え、国内ではスコットランドの独立機運も高まっている混迷の時代です。激動する社会のなかで、特権階級としての王室がこれからどのような存在意義を示していくのか、その未来のあり方そのものが厳しく問われているのではないでしょうか。
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