自動車業界に激震が走っています。トヨタ自動車やホンダをはじめとする自動車各社が、エアバッグの不具合に起因する大規模なリコール(回収・無償修理)を相次いで発表しました。今回の事案はタカタ製とドイツのZF製という2つの異なる部品メーカーの製品が対象となっており、影響は世界規模に広がっています。
SNS上では「またタカタのエアバッグなのか」「安心して車に乗れないのは困る」といった不安の声が続出しています。その一方で「古い車でも隠さずにしっかりと無償修理を周知してくれるのは、メーカーとしての誠実な対応だ」と、迅速な公開姿勢を評価する意見も多く見られました。
今回の発表で特に注目すべきは、かつて世界的な問題となったものとは別のタカタ製部品に不具合が見つかった点です。「ナビインフレーター」と呼ばれる、衝突時にガスを発生させてバッグを瞬時に膨らませる装置に問題がある可能性が浮上しました。約20年前の製品で破裂事故が報告されたことが発端です。
ホンダは2020年1月21日に、米国やカナダで「シビック」や「アコード」といった主力車種のほか、高級車ブランド「アキュラ」など約270万台の回収を公表しました。これらは1996年から2003年にかけて製造された車両です。現段階において、日本国内を含む他地域での対応台数は決定していません。
さらにトヨタ自動車も2020年1月22日にタカタ製部品によるリコールを発表しており、日本や北米、欧州、中国など全世界で約36万台が対象となります。このうち日本国内の対象は2万台強です。これを受け、国土交通省は国内で計16万台から17万台に影響が及ぶ可能性があるとの見解を示しました。
日本の国土交通省は2019年12月の時点で自動車メーカー7社に調査を指示しており、2020年1月22日にはBMWとトヨタ自動車が正式に届け出を済ませました。他のメーカーも追随して対策をとる見込みです。過去の教訓が残る中、各社には一刻も早い原因究明と透明性のある情報開示が求められます。
加えてトヨタ自動車は2020年1月22日、ZF製のエアバッグに関しても北米や中南米で約342万台の回収を行うと発表しました。こちらは衝突の衝撃を検知して作動を命じるセンサーの電気信号が適切に伝わらず、万が一の際にクッションが展開しない恐れがあるという深刻なトラブルです。
米国運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)は2019年4月から、このZF製部品を搭載した1230万台に及ぶ車両の安全性を調査していました。今回のリコールはその結果を反映した動きと言えます。日本や欧州の車両は対象外とのことですが、安全の根幹に関わる問題だけに注視が必要です。
自動車は私たちの命を乗せて走る乗り物であり、エアバッグはその最後の砦となる最重要の安全装置です。今回の事態を受けて、メーカー側は過去の製品であっても徹底的な追跡調査を行うべきでしょう。ユーザーが不安を抱くことなくハンドルを握れる環境の再構築を強く望みます。
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