私たちの健康を守る国際的な砦、WHO(世界保健機関)が、世界を揺るがす大きな決断を迫られています。新型の感染症が国境を越えて広がりを見せる中、今まさに「国際的な公衆衛生上の緊急事態」を宣言すべきかどうかの重大な議論が、スイスのジュネーブで交わされているのです。
インターネット上ではこの動きに対し、「いよいよ大変な事態になってきた」「私たちの生活や旅行はどうなるのだろう」といった、不安と関心の入り混じった声が数多く飛び交っています。世界中が固唾をのんで見守るこの宣言が、一体どのような仕組みで、私たちの暮らしにどう結びついているのかを紐解いていきましょう。
そもそもWHOとは?世界規模で健康を守る国連の専門機関
メディアで毎日のように耳にするWHOですが、これは1948年に設立された国際連合の専門機関です。日本も1951年に加盟しており、現在は実に194カ国が手を取り合って活動しています。各国政府や第一線の専門家たちが集結し、地球規模の保健問題に関する調査や研究を行うほか、医療の国際的な基準作りを担う、まさに命の羅針盤と言える組織なのです。
世界を警戒させる「緊急事態宣言」の重みと発令の条件
人類の脅威となる感染症などが急拡大した際、WHOは専門家による会議を招集します。ここで「公衆衛生上の緊急事態」が宣言されると、加盟国には極めて重い義務が課せられる仕組みです。公衆衛生とは、個人の治療にとどまらず、社会全体の健康を守り病気を予防するための組織的な活動を指しています。
具体的には、自国で感染者を確認した場合、わずか24時間以内にWHOへ通告しなければなりません。さらに、空港や港湾での検疫強化、不要不急の渡航制限といった、水際対策の徹底も同時に求められることになります。かつてはコレラやペスト、黄熱といった特定の病気だけが対象でしたが、2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)への対応遅れを猛省し、2005年にルールが大幅に改正されました。
この法改正により、現在では未知のウイルスや生物・化学兵器も含め、社会を脅かすあらゆる事象が対象となっています。直近では、2019年にコンゴ民主共和国でエボラ出血熱が猛威を振るった際にも、この宣言が出されました。SNSでは「過去の教訓が今に活きているなら、今回も迅速な政治判断をお願いしたい」と、速やかな対応を望む声が目立ちます。
編集部の視点:過度な恐慌を防ぐための「正しい知識」を
2020年01月24日現在、まさに緊迫した状況が続いていますが、私はこの局面だからこそ、私たちが冷静に情報を精査することが最も重要だと考えています。不確かな情報に惑わされず、国際機関の正しいアナウンスに耳を傾けることが、社会の混乱を鎮める最大の特効薬になるはずです。WHOの宣言は決して恐怖を煽るものではなく、地球全体で一丸となって立ち向かうための「連帯の合図」として捉えるべきでしょう。
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