地方移住で最大100万円支給!政府の「ふるさと求人」が始動、気になるSNSのリアルな本音と移住促進の可能性

地方での就職や転職を果たすことで、最高100万円もの支援金が手に入るという、これまでにない画期的な取り組みが大きな話題を呼んでいます。求人情報大手のディップが、2020年1月22日に特設ページを開設しました。このサイトには、地方の中小企業へ転職した際に、単身者なら60万円、家族世帯なら100万円が国や自治体から支給されるという夢のような情報が満載です。現在は16府県の約1000件の求人が集まっており、今後はさらに増える見込みでしょう。

これは政府が地方へのUJIターン、すなわち生まれ故郷や新しい地方への移住を促すために推進している「ふるさと求人」事業の一環となります。東京23区に在住しているか、あるいはそこへ通勤している方が地方に移り住み、指定された企業で働くとお金がもらえる仕組みです。東京や大阪などを除いた42道府県の1140市町村が連携しており、雇用を巡る新しい選択肢となるはずです。さらに、就業だけでなく現地で起業する場合には最大200万円が上乗せされる仕組みも存在します。

地域の審査会による認可が必要不可欠ですが、合計で最大300万円が支給されるチャンスがあるというのは大変魅力的だと言えます。このふるさと求人事業は、地方創生を目指す政府が2020年度からスタートさせる第2期総合戦略の中で、もっとも注目されている目玉施策です。東京一極集中を解消して地方に人の流れを作り出し、人手不足に悩む地方企業の担い手をしっかりと確保する狙いがあります。政府は6年間という期間のなかで、合計6万人の移住者や起業家を生み出す方針です。

インターネット上では、この破格の支援金に対して多くの意見が飛び交っています。SNSでは「100万円もらえるなら本格的に田舎暮らしを考えたい」「引っ越し費用が浮くのは本当に助かる」と前向きに捉える声がある一方で、「仕事が見つかるかが一番の不安」「金額だけでは移住の決め手にならない」といった慎重な書き込みも少なくありません。多くの人が地方生活への憧れを抱きつつも、実際の生活費やキャリアへの不安から二の足を踏んでいる現状が、ネットの反応からも浮き彫りになっています。

地方創生の歴史を振り返ると、政府は2014年12月に策定した第1期の総合戦略で、2020年までに東京圏の転入と転出を同じ数にして均衡させるという大きな目標を掲げていました。大手企業の本社機能を地方へ移転させたり、政府機関の一部を動かしたりと、多種多様な対策を行ってきたのです。しかしながら東京への人口集中は止まる気配を見せず、2018年のデータでは東京圏の転入超過数が13万6000人に達し、2014年と比べてむしろ2万人以上も増加してしまいました。

地方に住みたいと願う潜在的な希望者は多いものの、実際の行動に移せない最大の障壁は、転居や家探しの初期費用といった経済的な問題でしょう。政府の担当者も、移住への最後の決断を後押しするために、現金支給という極めて異例の手段に打って出たのだと語っています。実はこの制度は2019年度から先行実施されていましたが、各自治体の準備が始まったのが夏以降だったことも影響し、2019年10月末までの支給決定件数はわずか43件と寂しい結果に終わりました。

そこで国はヤフーやビズリーチ、そしてディップといった民間の有力IT企業3社と手を組み、ばらばらだった各地の求人情報を一つのサイトで一元的に検索できるよう改善を施しました。民間が持つ発信力とノウハウの活用こそが、この事業を軌道に乗せるための重要な鍵を握るに違いありません。単に仕事を紹介するだけでなく、ディップが全国の自治体と協力して開催している「くらし体験ツアー」のような、地域の魅力を五感で体験できる仕組みも大変効果的だと評価できます。

実際に2017年度以降で26の自治体が合計75回にわたり体験ツアーを実施しており、山口県宇部市の酒造場での職場見学などが行われています。移住先を決める上で仕事はもちろん大切ですが、まずは現地を好きになってもらうことが選択肢を広げる第一歩になるはずです。政府は2019年12月に、東京23区への在住・通勤の条件を「連続5年以上」から「10年間で通算5年以上」へと緩和しました。本気で地方を豊かにするなら、対象を23区だけでなく東京圏全体へと広げる英断が必要です。

私はこの政策について、現金という分かりやすいインセンティブ(行動を促すための動機付け)を与える試み自体は評価すべきだと考えています。しかし、一時金の支給だけで終わらせず、移住者が定着できるような医療や教育、子育て環境のインフラ整備を同時に進めなければ意味がありません。ただのばらまきに終わらせないためにも、政府には具体的な移住実績という「結果」を厳しく求めたいところです。今回の官民連携サイトのスタートが、地方の未来を明るく照らす契機になることを願っています。

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