通信大手のNTTドコモが、ヘルスケア分野のサービス強化に向けて大きな一歩を踏み出しました。同社は、オムロンヘルスケアと共同で設立した「ドコモ・ヘルスケア株式会社」を吸収合併することを決定したのです。これまで蓄積してきたノウハウを自社へ統合し、よりスピーディーで利便性の高いサービス展開を目指す狙いがあるとみられます。
具体的なスケジュールとして、まずは2020年1月下旬にオムロンヘルスケアが保有する34%の株式を買い取り、完全子会社化を進める方針です。その後、2020年4月1日をもってNTTドコモが吸収合併を行う流れとなっています。なお、今回の株式取得額については非公表とされていますが、今後の展開への期待感は高まるばかりです。
今回のニュースに対し、SNS上では「愛用している健康管理アプリがどうなるのか心配」といった既存ユーザーからの声が上がっていました。しかし、現在提供されているサービスは合併後もそのまま継続されるため、ユーザーが混乱する心配はありません。むしろ、今後はドコモが提供する「dポイント」などの共通ポイントとの連携が深まると予想され、歓迎する意見も増えています。
ドコモ・ヘルスケアは2012年7月に設立され、スマートフォンのアプリを活用した健康管理サービス、いわば「ヘルスケアITサービス」の先駆けとして成長してきました。スマートフォンのセンサーやウェアラブル端末から得られるバイタルデータ(体温や血圧、歩数などの生体情報)を記録・分析し、ユーザーの生活習慣改善をサポートする仕組みが人気を集めています。
同社の業績は非常に堅調で、2019年3月期の決算では売上高が42億円、営業利益が3億円を記録していました。これほどの優良企業をあえて統合する背景には、通信キャリアの枠を超えた「ライフスタイルインフラ」へと進化したいという、NTTドコモの強い意志が感じられます。単なる通信会社から、生活に寄り添うパートナーへの脱皮を図っているのでしょう。
医療・健康分野のDXを加速させるドコモの挑戦
合併後も、機器連携やデータ活用においてオムロンヘルスケアとの強固な協力関係は維持される見込みです。スマートな医療と通信の融合、いわば「医療DX(デジタルトランスフォーメーション)」の推進は、現代の高齢化社会において極めて重要なテーマと言えます。今回の統合は、日常の健康管理をより身近で楽しいものへと変える契機になるはずです。
個人的な視点として、今回の完全統合は非常に賢明な戦略であると評価しています。通信キャリアが持つ膨大な顧客基盤と、健康データを掛け合わせることで、一人ひとりに最適化された予防医療のアドバイスが可能になるからです。dポイントが貯まる仕組みなどが導入されれば、ユーザーの健康投資に対するモチベーションはさらに高まるでしょう。
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