埼玉の農業が直面する試練!2018年産出額が46年ぶり低水準となった理由とこれからの展望

私たちが毎日おいしく食べている野菜ですが、生産現場では今、深刻な事態が巻き起こっています。関東農政局が発表した統計によると、2018年の埼玉県内における農業産出額は1758億円を記録しました。この数字は前の年と比較して11%もの大幅な減少であり、2年連続で前年を下回る結果となっています。なんと1972年以来、実に46年ぶりという歴史的な低水準にまで落ち込んでしまいました。

かつて1977年には2875億円という過去最高のピークを迎えていた埼玉県の農業ですが、それ以降は減少傾向が続いていました。2000年代に入ってからは何とか横ばいを維持していたものの、2018年の結果は全盛期の約6割という寂しい水準に留まっています。これにより、都道府県別の全国順位も前年の18位から20位へと後退する形となりました。この衝撃的なニュースに対し、SNSでは地元の農業を心配する声が多く上がっています。

ネット上では「埼玉の美味しい野菜がピンチなんて悲しい」「農家さんの暮らしや後継者不足が心配」といった、生産者を気遣うコメントが続出しました。今回の下落の主因は、県内農業の主軸である野菜の販売価格が暴落したことにあります。ここで言う「農業産出額」とは、農家が生産した作物の量に市場価格を掛け合わせた、いわば地域農業の総売上高を指す専門用語です。いくら豊作であっても、市場での価値が下がればこの額は大きく減少します。

実際にデータを見ると、全体の約半分を占める野菜部門は前年比14%減の833億円と大打撃を受けました。ねぎやほうれん草、白菜といった「葉茎菜類(ようけいさいるい)」、つまり葉や茎を食べる野菜が豊作だったことが裏目に出た形です。供給が需要を大きく上回る「需給バランスの崩壊」が起き、市場価格がガクンと下がってしまいました。SNSでは「安く買えるのは嬉しいけれど、複雑な気持ち」という消費者の本音も垣間見えます。

さらに、切り花のユリや鉢物の洋ランをはじめとする「花き(かき)」と呼ばれる観賞用植物の部門も、生産量の減少により13%減の160億円と振るいません。畜産部門においても、10月以降に豚の価格が下落した波をまともに受け、11%減の261億円という厳しい結果に終わりました。このように、複数の主要部門で同時多発的にマイナス要因が重なったことが、全体の数値を押し下げる大きな要因となったのでしょう。

私はこの現状に対して、単に農家だけの問題として片付けるべきではないと考えています。天候に左右されやすい農業の安定化には、私たちが地元産の食材を積極的に選ぶ「地産地消」の意識をこれまで以上に高めることが不可欠です。消費者と生産者が手を取り合い、ブランド価値を高める新たな流通の仕組み作りが急務ではないでしょうか。今後の埼玉農業がこの逆境を跳ね返し、再び活気を取り戻すことを切に願ってやみません。

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