医療IT分野で快進撃を続けるエムスリーが、またしても驚異的な決算を発表しました。2020年1月28日に公開された2019年4〜12月期の連結決算によると、最終的な儲けを示す純利益が前年の同じ時期と比べて14%増の165億円に達しています。この数字は同期間として過去最高を塗り替える快挙であり、売上高に相当する売上収益も15%増の963億円と極めて順調です。ネット上では「もはや医療インフラとして無敵の強さ」「成長スピードが衰えない」といった驚きの声が溢れており、多くの投資家やビジネスパーソンから熱い視線が注がれています。
これほどの急成長を支えているのが、同社が運営する医療従事者向けの専門サイト「エムスリードットコム」です。これは医師と製薬会社を繋ぐプラットフォームで、日本の医師の約9割が登録しているという圧倒的なシェアを誇ります。従来、製薬会社の営業担当者であるMR(医薬情報担当者)は、病院へ直接足を運んで医師に自社の薬を説明していました。しかし、現在はこのサイトを通じたデジタルでの情報提供へシフトしています。時間のない医師がいつでも効率的に最新の医療情報に触れられる仕組みを構築したことが、今回の好業績に直結したと言えるでしょう。
今回の決算では、製薬会社向けの営業体制を強化したことで一時的に人件費などのコストが膨らみました。それにもかかわらず、同部門の利益は31%増の141億円と大幅なプラスを記録しています。コストを上回る圧倒的なスピードで需要を取り込んでおり、全体の営業利益も17%増の269億円と非の打ち所がありません。効率的なビジネスモデルが完全に機能している証拠だと言えます。営業効率を高めたい製薬会社側のニーズと、エムスリーのデジタル戦略が完璧に合致した結果だと私は分析しています。
さらに、この勢いは日本国内だけに留まりません。海外事業も爆発的な成長を見せており、部門利益はなんと73%増の46億円に達しました。アメリカでは新薬の開発に不可欠な「治験支援サービス」の利用が急増しています。さらに中国市場では、同社の医療情報サイトに登録する医師の数がすでに300万人を突破しました。人口規模の大きい海外市場において、これほど急速に基盤を拡大している点は特筆すべきです。世界中の医療現場でDX(デジタルトランスフォーメーション)が進む中、同社はグローバルリーダーとしての地位を固めつつあります。
なお、2020年3月期の通期業績予想について、同社は従来の数値を据え置きました。売上収益は前期比15%増の1300億円、純利益は12%増の220億円を見込んでいます。現在の国内外における成長スピードを考慮すれば、この目標値は十分に達成可能だと私は考えます。むしろ、医療業界のデジタル化は今後さらに加速していくはずです。単なる情報サイトの枠を超え、世界の医療インフラを支える存在へと進化を遂げるエムスリーの未来には、期待しかありません。次なる一手がどのようなイノベーションを生むのか、目が離せないでしょう。
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